第66話 ボーイミーツガール再び ⑤

【 由利子side 】


「 おぉ~ !

ここが私の職場の菖蒲アヤメ学園ですか~ 」

ハルト先生が、つぶやいていた。


私はハルト先生を連れて学園を案内している。

ここで、汚名挽回おめいばんかいのチャンスよ !( まだ、間違いに気づかない由利子先生です)


「 まずは、学園長を紹介するのに 彼女の部屋に案内しますね」


「 ありがとうございます、由利子 」


いきなり呼びつけられた(敬称略)ので

してしまったわ。


落ち着けぇ~ 落ち着けぇ~ 由利子

外国では、呼びつけは当たり前なのよ。

だけど、いつの日か…………ウヘヘへッ


〖 由利子先生の妄想劇場が始まります〗


「 由利子 !」


「ハルト !」


「 愛しているぞ♡由利子 !」


「私も愛しているわ♡ハルト !」


いつしか抱きしめ合いをする私達。

この愛は誰にも止められない。



そして そして綺麗なチャペルで結婚式を挙げる私達を


「 先生~ おめでとう ! 」


くやしいぃ~ 由利子先生に先を越されたぁ~ ! 」


「 由利子先生~ お幸せに~ !」


皆に祝福されて、そのまま新婚旅行に……



やがて始まる新婚生活。

私達は共働きで教師を続けて、生徒達のあこがれの的、



「 いいなぁ~ 由利子先生

あんなステキな旦那様だなんてうらやましいなぁ 」


「 バカねぇ、 由利子先生が魅力的だから

ステキな旦那様をゲット出来たのよ 」


「私達じゃあ、無理だよぉ~

由利子先生みたいな魅力的な女性になるには

どうしたら良いのですか ? 」


「 それはね、 常に努力をすることよ

私が、アドバイスをしてあげるから安心しなさい」


「「「 きゃあ~ ! そこにしびれる、あこがれる ! 」


生徒達の尊敬と憧れの眼差し

このにまかせなさい!



〖妄想劇場 終わり〗


【 学園長side 】


「あの~ 由利子が少しおかしいのですが ?」


ハァ ! 今日は、いつにもまして酷いわね。


「 気にしなくて良いわよ

何時ものことだから 」


ぐへへへ……

妄想を拡げている由利子先生を見て、ため息しか出てこない


いい加減、現実世界にもどってこないかな

私は 願わずにはいられなかった。




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