第47話 夏休み ②

 その頃、某ファミリーレストランでは


【 伊予side 】


 私はストローを咥えながら

「 ねえみんな、夏休みの宿題 手をつけたぁ~ ?」


 今日子

「 まだ、何も手をつけて無いよ ! 」


 秋奈

「 まだ、夏休みが始まったばかりなのに手なんてつけないよ ! 」


 聖子

「 私なんか、まだ鞄から出していないよ 」


 伊予

「 そうだよね。 でも、瞳達は かなり宿題を進めているみたいよ 」


「「「 嘘ぉー ! 本当に 」」」


 この反応は、凄く当たり前の反応だよね。

 私達程では無いけど、あの三人も熱心な勉強好きでは無いんだよ。


 伊予

「ほら、由利子先生が一緒に住んでいるから早めに取りかかるように言われて宿題をやっているみたいだよ。

 由利子先生の監視付きでサボれないみたいね」


「「「 本気まじかぁ~ ! 」」」


 秋奈

「 ねえ ねえ、それなら後で勇気の宿題を写させて貰おうよぉ~ 」


 聖子

「 賛成、それなら『 楽 』出来るね

 持つべきものは友達だよね !

 困った時は助け合いよね」


 今日子

「 私は、楓に頼もうかな………

 見返りが恐いけど………」


 三人には困ったものね。

 私も瞳に写させて貰おうかな。


 秋奈

「 ところで今年の村祭りは、皆カップルばかりだね

 そうすると『 ボッチ 』は由利子先生だけかぁ 」


 聖子

「 由利子先生、可哀想にぃ~ ! 」


「「「「 キャハハハハハハ ! 」」」」



【 由利子side 】


 ブエックション ! ブエックション !

 ブエックション ! ブエックション !


 誰だぁ~

 噂をしているのはぁ~


 アイツらだな、アイツらに決まっている。

 夏休み開けに宿題をやっていなかったら、覚えておけよ~。


 由利子

「 仁、勇気、楓、瞳 !

 誰にも宿題を写させるなよ !

 わかっていると思うが、これは命令だ !

 代わりに私の教科、国語の宿題『 読書感想文』を免除してやるから、わかったな ! 」



「「「「 了解です。先生 」」」」


 アイツらの事だから誰かに写させて貰おうとしているんだろうけど、そうはいくか !


 メールで他の生徒達にも通達しよう。



 クックックッ、アイツらの絶望した顔が見えるようだ。

 今から新学期が楽しみになったよ。



【 楓side 】


 あ~あっ。 由利子先生、 悪い顔しているなぁ~


 読書感想文なんて、面倒くさい宿題だから助かったよ。

 私、ああいう宿題って苦手なんだよね。


 祭りを楽しむ為に宿題を少しでもかたずけようかな

 今日子よ。

 ごめんね、先生には逆らえないのよ。

 一応、メールで連絡するけど

 自力で宿題、頑張ってね。



───夏休み終了まで 後 33日 ────

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