第45話 勇気の青春 After...
某ファミリーレストランにて
【伊予side 】
聖子
「 それで私達が勇気の敵を取ったのよ!」
秋奈
「そうそう『 アンタは試合に勝って勝負に負けたんだよ』と言った時の顔たら、なかったわよ 」
興奮しながら話す二人を見て、頭痛が痛い……じゃなくて、頭が痛いわ。
伊予
「 あんたらねぇ !
ちょっと、やり過ぎなんじゃないの !
相手だって正々堂々と闘って勝ったんでしょう 」
秋奈
「 だって、ムカついたんだもん !」
聖子
「 そうだよ !
勝ったんだから、そのままにしとけば良いのに わざわざ勇気に追い討ちをかけようとしたんだから当然の報いよ ! 」
二人して、口唇を尖らせながら文句を言う。
今日子は、さっきから爆笑している。
なにやら『 ツボ 』に入ったみたいだ。
[ ぴろろろ~~ん ]
誰かの“ メール音 ”が鳴った。
「 あっ、私のだ ! 」
聖子が、メールを開けると
「えっ~~ ! 何、これぇー ! 」
皆で聖子のスマホを
そこには、少しキツメの美人が左手で自撮りして右手でおとなしそうな男の子をホールドして『 V 』サインしている写真が貼付され
『 私の彼氏です😃
これで勇気には負けてないよね😊 』
と、メールが書かれていた。
「「「「…………………………」」」」
沈黙の後、大騒ぎになった。
秋奈
「 アイツ、とうとう犯罪に手を染めたか!」
聖子
「 いつか、やるんじゃないかと思っていたけど………とうとう やっちゃたかぁ~!」
今日子
「 どうするのよぉー !
あんたらのせいじゃぁ ないのぉー !」
皆、騒ぎ過ぎだよ。
伊予
「 いやいや、もしかしたら本当に彼氏なんじゃないの………彼氏だよね ?」
秋奈
「 それは、ない !
あの脳筋ゴリラに彼氏なんているはず無い!
これだけは、断言出来る 」
聖子
「そうだよ !
あの剣道バカに彼氏なんていないわよ !」
自信満々に言う二人に
伊予
「 それじゃあー、 これは、いったい何なの?」
「「 襲ったに決まっている ! 」」
再び無言になり、皆で彼に『 心 』の中で謝った。
『『『『 ごめんね ごめんね !』』』』
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