第1話 忌み子の三つ子は愛されている?

 月日は流れ、三つ子の王子が誕生してから5年の歳月が経った。


 白髪赤眼は賢者を連想させるので、世界中で差別の対象となっているので、王国内や各国への影響を考え秘匿され表舞台に出されることはないが王城に新たに造られた立派な離宮で暮らしている。


 世界中で白髪赤眼の人間は忌むべき存在として差別の対象とされているが生まれた当初は国王も王妃も王子たちを恐れたが、自分達の子供であることに違いはないので愛するようになり、今では国王と王妃だけでなく、兄姉である第一王子と第一王女や三つ子の王子の事を知る一部の者たちからも差別されることなく愛情を受けて暮らしている。


「ユーノ、ノース、スーシェ起きろ遊びに来たぞ。」


「「「カイル兄上、まだ眠いよ。ムニャムニャ もうちょっと寝させて(よ)。オヤスミなさい。」」」


「ダメだ。さっさと起きろ。」


 兄上はそう言って、僕たちがくるまっている布団を剥ぎ取った。


「もう兄上酷いよ。」

「兄上は意地悪です。」

「そんなことする兄上なんか嫌いだ。」


 三つ子に言われショックを受けたカイルは項垂れている。


「「「嘘です(よ) 僕たちはカイル兄上大好きです(だ)」」」


「そうか そうか。お前たちに嫌われたら立ち直れない。よかった よかった。」


 三つ子たちから頭を撫でられながら大好きと言われたカイルは元気を取り戻した。


 そんな兄弟を世話をするためにやって来たメイドたちは尊い眼差しを向けていた。


 メイドたち着替えさせてもらったり身支度の整えた三つ子王子たちは


「「「今日は何をするのかですか」」」


 とカイルに聞いた。


「今日はな。遊びに来たと言ったが、父上が用意してくれたお前たちに色々教えてくれる者を紹介する為に来たのだ。

 彼らも忙しいので、毎日は来れかもしれないが色々教わるといいぞ。」


「でもカイル兄上、僕たちここから出られないのにそんな事する意味あるの」


 ユーノはもっともな質問をした。


「そうだな。確かに今は出られないが、もしかしたら今後出られるようになるかもしれない。

 その時に何もできないよりはいいだろう。」


「カイル兄上、何を教えてもらえるの」


 それを聞いたノースが次に質問をした。


「勉強、剣術、魔法の三つだよ。」


「やった。僕、魔法習いたい。」

「私は色んな知識を得たいか勉強したいです。」

「自分は、剣術に興味があるな。」


 ユーノは魔法、ノースは勉強、スーシェは剣術と見た目は同じでも興味があることは違うのだなと思ったカイルであった。


「それじゃ、教えてくれる先生たちを紹介するから移動する。」


「はい(です)」


 元気に返事した三つ子王子は広間に移動する為にカイルの後を追っかけた。





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