第2話 それぞれの先生
カイル兄上に着いて広間に行くと二人の見知らぬ高齢の男性と一人の高齢な女性がいた。
三つ子は彼らが自分達の先生なのだなと思った。
三つ子は絵本に出てくる魔法使いの容姿にそっくりな長めの白髭を携えた者が魔法の先生だろうなと思った。
「おお、来おったな。子童ども ドルトだ。」
「はじめましてじゃな。三つ子王子。マーリンじゃ。」
「お久しぶりです。三つ子王子。ユライトです。」
三人の者はカイルと共に広間にやって来た三つ子王子にそれぞれ挨拶をした。
それに習い三つ子王子も彼らに挨拶をした。
「はじめまして、ユーノです。」
「はじめまして、ノースだよ。」
「はじめまして、スーシェだ。」
三つ子王子が挨拶を終えると
「ユライト。生まれてすぐだったし、三つ子たちはお前に会ったことを覚えていないだろう。」
カイルは苦笑いを浮かべながらそう言った。
「確かにそうですね。」
「「「ユライトおじいちゃんに僕たちあったことあるの……覚えてないや。ごめんなさい」」」
そう言って三つ子はユライトに頭を下げて謝った。
「三人共、謝らなくていいんですよ。カイル王子が言われた通り、物心つく前のことですから忘れてしまっていても仕方がないことですからね。」
「うん。わかりました。ユライトおじいちゃんが魔法を教えてくれるのですか。」
魔法使いっぽい見た目のユライトに魔法に興味があるユーノが聞いた。
「いいや。私は、元宰相をやらせて貰っていたので、王国や世界のことなど教え、王子たちに知識を身につけてもらうための勉強担当の先生ですよ。」
「魔法はワシが担当じゃよ。以前は魔法師団長をやっておった。ユーノ王子は魔法に興味があるのじゃな。」
「うん。色んな魔法使えるようになりたい。」
「そうか そうか。ノース王子とスーシェ王子は何に興味があるんじゃ」
「私は魔法にも興味はありますが、たくさんの知識を身につけたいので勉強に興味があります。」
「自分も魔法にも興味があるけど、一番は剣術だな。」
三つ子はそれぞれに興味があるものを答えた。
「そうか。スーシェ王子は剣術に興味があるのか。俺は元騎士団長だったから剣術担当の俺がしっかり鍛えてやるからな。頑張れよ。それにしても見た目はそっくりのに興味があるものがバラバラとは不思議なんだな。ガハハ 俺らのことは先生か師匠と呼ぶんだぞ。」
三つ子が興味のあるものがバラバラだと知ったドルトは笑った。
「顔合わせも済んだことだし、まずは何をするのですか。お三方」
「そうじゃな。剣術はしばらく稽古していくと身体強化を使っての稽古になるからまずは魔力量測定と属性適性を調べることからじゃな。
興味があることと適性が必ず一致するわけでじゃないからのぉ、まずは魔法師向きか剣士向きか調べるのがいいじゃろう。」
まずは、魔力量と属性適正を調べることになった。
するとマーリン先生が懐から水晶玉を取り出した。
これで魔力量と属性適正調べるのかな?
「まずは誰からやるのじゃ?」
そんなことを考えているとマーリン先生がそう言った。
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