第15話 初休日デート①
待ち合わせ場所に行くとすでに陽華はいた。陽華の周りだけ切り取られたような神秘さが溢れている気がする。しばらく陽華に見とれていると向こうはこちらに気づいたらしい。とても笑顔で駆け寄ってきた。
「先輩!いつ来たの!?」
「ついさっきだよ。待たせたかな?」
「大丈夫です、私も今来たところですから!」
一回言ってみたいセリフを言ったな。
「ところでこんなとこで立ちつくしてどうしたんですか?」
「いや、陽華に見とれていた。」
「なっ!」
陽華の顔はリンゴのように真っ赤になった。嬉しそだな。
「ありがとうございます。」
「その服も可愛くて似合ってるよ。」
今日の彼女の服装は純白のワンピースで、清楚可憐な彼女のイメージにピッタリだ。化粧も濃すぎずあくまで素の顔を引き立たせる程度のものだ。通りすがる人たちも思わず二度見してしまうほどの完璧な仕上がりだ。
「えへへ〜。ありがとうございます♪先輩もその服装似合ってるよ。イメージにピッタリ!」
「そりゃどうも。」
「あははは。先輩照れてる〜。」
結局俺は黒の方を着てきた。俺は俺らしくってことだな。
「行きましょ!」
「おう!」
こうして俺たちの初休日デートが始まった。
俺たちが向かった場所は駅前にある大きなショッピングモールだ。
「先輩はどこか行きたいとこある〜?」
「服みたいな。俺、ファッションセンスないからお前に服を選んで欲しい。」
「えっ!先輩を着せ替え人形にしていいの!?」
「あくまで服選びな!」
「それくらいわかってるよ〜だ♪」
いつもよりご機嫌だ。よっぽど楽しみだったんだな。ならちゃんと楽しませてあげないとな。
「なんなら俺も陽華の服を選んでやるよ。」
「それならお願いね。先輩の好みとか把握しときたいし。」
「まかせとけ!」
「ふふっ。なんか心配だな〜。」
「ちょっとは信用しろよ!」
でも陽華の笑顔が見れたからよかった。そうして話しているうちに服屋に着いた。
さぁ、ここからが本番だ!
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