第3話 意外な呼び出し

今日も一日特に問題もなく過ぎていく。

六限目が終わり後は帰りのSHRだけとなり、俊祐と喋っている。

「今日はどうすんだ?」

「美結とデートする予定だよ。」

「さいですか。」

ほんとこいつら仲良すぎだろ。

「そんじゃ、家帰ってゲームでもすっかな。」

「ほどほどにして勉強もしないといけないよ。」

「お前はおかんか。まぁ分かってるけどさ。」

俺たちが通う北高は県内有数の神学校であり、勉強していなければすぐ置いてかれてしまう。だから勉強しないといけないけど...

「めんどくせぇ。」

「がんばれ。」

その爽やかな笑顔は女子に向けろよ。

「席座れー。」

「先生が教室に入ってきたし後でね。」

「ああ。」





SHRが終わって俊祐と美結と喋っていたんだが...

「なんか騒がしいね。」

「そうだな。何かあったのか?」

「さあ?」

ガラッ

「失礼します。日比野陽華ですが、このクラスにいる本田明先輩はいますか?」

「えっ?」

クラスの視線が集まる。あまり見られるのは好きじゃないんだが。

「明、お姫様が君を呼んでるよ。」

「何かやらかしたの?」

「何もやってないんだが。」

「告白とか?」

「絶対ないから!」

「まぁ、悪いことじゃないとは思うよ。」

「そうだといいが。」

「明日どんな話だったか教えてね!それじゃまた明日。」

行ってしまった...なんて薄情なやつらなんだ。...ここは覚悟を決めるか。

「何か用か?」

「はい。実は先輩に話がありまして、ついてきてもらえませんか?」

ここじゃ言いにくい話なのか?

「分かった。行くぞ。」

俺は頷いて大勢の視線から逃げるように教室を後にした。

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