第16話

今メディアって、どうなっているのだろう。

テレビは見る感じ置いていないようで。

パソコンも…

何処かにあったのかな。


かなり寝たはずなのに。

お腹も良い具合で、

満腹中枢はしっかり刺激されていて,

今度は瞼が重たい気がする。

寝溜めと食い溜め出来ないから,

人間そう出来てるから.


「明日は何か予定あったかな。

大学始まるのは…」

いつ?

「明日は特に予定はありません。

大学は水曜日からです。」

秘書のように,キリッとして言う

ルカちゃんが可愛かった.

「有難う。

今日は…?」


「土曜日です。」


そうか…

曜日は昔も今も変わりないのか。

順番入れ替わってたりしないよね…


歯磨きして寝よう。

「ルカちゃん、

今日は有難う。

もう歯磨いて寝る事にするよ。


自由に過ごして、いいからね。

お休みなさい。」


「お休みなさい。」


あぁそうだった。

「パジャマどこか分かる?」


「寝室に置きました。」


「有難う。」


部屋でシャワー浴びて

着替えて寝よう。


「シャワー浴びて寝るから、

来るなら30分後くらいにして。」

言った後、何だか変なこと言っちゃったなーとか

思えた。


「冗談。

自分のお部屋で、ゆっくり休んで。」


心配いらないけど、ゲストルームに鍵ついてるのかなとか

思った。

何にも言われないから少々心配になってきだした.


「怒ってる?

何だか無理矢理食べさせた上に、

無理矢理食べさせて貰った感じで。」


「何でですか?」

首を傾けてこちらを見る表情は、

本当に友人とよく似てた。


「何だか淡々と会話が流れていったから。」

言ってはみてみたものの,

無言だからとは何だか言い出せなかった.

「あぁ~…」


あぁ~…?

何なに何でしょうか?


笑った。

ルカちゃんが、

ふんわり。



「目が覚めるの待っていたんです。

私。ずっと。

瞳に私が映るんです。

リョウさんの瞳に。

凄いなぁって思ってて。

そこに釘付けで…


リョウさんの心が動いて、

出っ張った喉から声が震えて、

動かなかった唇から言葉が出て来て、

私に語り掛けるんですよ!


凄い奇跡が目の前で、

夢みたい…

本当に。」


そうなのか…

目が合うのは偶然では無かったのだ。

「待っててくれて有難う。」

一緒に

ふふふって笑った。

僕、この世界で生きていけそう。

待っててくれた上に

存在を肯定してくれている。

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