第11話 微少女、再び



「なぁ〜! ななな、何でアンタが此処に居るのよ、しかもその格好………変態!!!」

「アワワワワワ………」

「あの人は………」


(ザワザワザワザワ………)



 赤髪微少女の開口一番、謂れの無い濡れ衣にザワザワと小魔女達の群れは騒つく。整然と立ち並ぶ、少女のなりをした色髪の人外。数は、四、五十か。


 俺と同じく、すかー、と? なるヒラヒラ、風通しの良過ぎる白の装束を一様に纏った小魔女達の視線が一手に、壇上にて紫髪の魔女の隣を強いられた俺へと注がれる………。



(ヒソヒソヒソヒソ………、あの人灰色ね。灰色だね。顔の包帯どうしたのかな? お洒落かざりだったりして♪ ウッソ厨二じゃん!

 見て見て、さっきからあの人スカートを気にしてるよ。

 あ!ねぇねぇ、ちょっとあの人顔赤くなってきてない?♪ 本当だ可愛〜い♡)



「たく……。あーハイハイ、盛るな処女ガキども。見ての通り、今日からまた一人増えることとなった、新たな仲間が」

「オ、オイ! 俺は貴様の軍門に降るつもりなど」

「クフフ♪ この通り、色々と処女ウブいヤツだが、よろしく頼むぞ」


「ちょっと待った〜〜〜〜〜!」



 小魔女達の最後列の左隅、ニヤリと不敵な魔女の暴挙に異議の手が上がる。

 ピョンピョンと、小魔女達の人垣を掻き分けながらに現れた手の主は、言わずもがなにあの赤髪の少女である。



「皆、騙されてはダメよ! コイツはさも女の子です♡ みたいな雰囲気を醸しているけれど、その正体は街で噂の。そう、コイツは変態オトコなのよ!!!(なのよ、なのよ………のよ)」



 ビシッ!っと音が聞こえそうな程、自信満々と俺の腰の辺りを指し示す赤髪微少女の人差し指………。



「さぁ先生、この男子は出禁の『聖女の楽園リトルガーデン』に、そんな猛獣を解き放とうとした目的を教えて貰おうかしら!!!♪」



 またしても勝ったわ♪ と言わんばかりな彼女ヤツ言動ドヤに、再び小魔女達は盛大に騒つく。

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