第9話 紫髪の道化
「………クッ! 例えこの身が穢されるとも、我が心までは」
「プ………、アッハハハハハハハハハハハ♪ ま、まさか実在するとはな、そんなセリフを吐く者が。クフフフフフフフフフフフ♪」
「な………わ、嗤うな……」
「フフフフ♪ 女士とはもっと潔の良い者かと思っていたぞ? 事、囚われの身の
「う、うるさい! 穢したいのならば早くしろ、俺は臆したりなどしていない!!!」
「嘘を吐け、震えているぞ? この
「な、震えてなど………」
我が
ヤ、ヤるならヤれ! 俺は、俺は………。
「フフ、存外可愛いなお前様♪ 軽い冗談、のつもりだったのだが………、このまま喰べてしまいたくなるほどに」
「………フン、好きにしろ。ただし俺とて、自らの舌を噛み切る程度の事は容易いぞ」
「あぁ止めとけ止めとけ、迷信だあんなモノ。痛いだけで死にはせん」
「まるで噛み切った
「クフフフフ♪ お前様よ、生きることが出来ると思うのか?真っ当に。
ただ幼気なだけの小娘が、こんな得体の知れない
悲劇をその
奇跡の代償。
後に思えば、変わらずに不敵であった魔女の紡いだあの言葉。一々と大袈裟なる道化の如き振る舞いを見せる紫髪の魔女にも、その妖と煌めく紫の
ただ一つ、俺の
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