「異質さ、異端さ、など胸中にないもろもろ」




すべては安全な胸中にある


だが

その胸中に無い

ものがある


それは


異端 異質 異形 とでも呼ぶべきもの


だがそれは

世界を滅ぼしたり

しない



闇を増長する


事も無い


ただ恐ろしい

のは

それが安全な胸中にない

ので


多くの人は


それを

認知できない/理解できない


事である


だがその事実は

大変に勇ましい

ものであり


殺された

情婦

でさえ

自らの人生のほんの一欠片でさえも


恨むこと

はないだろう


なんとなれば

それは

ちょうど


夜明け

と同時に死ぬ

英雄

にほとんど等しい人生

であるからだ


その事実により


旅人は慰められる

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