第6話 ウラナウミライシナヌミライ


「 実はもう占い済みなんだけどね それとは別に個人

 的な占いはもう少し経ってからね」



「そうなんだ その占い済みの結果は教えてくれるのか?」



「 結果論に聞こえると思うけど なつおくんが怪我を

 することは占いで解っていたよ それに今日ここに来

 ることも だから部屋も綺麗に片付けといたの 」



「 それはこじつけなんじゃないか? 」



 そんなことではさすがに信じようとは思えなかった。もともと、そういった類いのことは本心ではバカにしているタイプだった。

 やっばりこのノリを続けるのはしんどそうで、もっと普通の青春を送りたいと思い始めた。



「あと、今日なつおくんは死んじゃうはずだったの」



「えっ?」



 バンっ!と

 勢いよく部屋の扉が開いた。


 開いた扉の方を確認するとそこには、、、

 バスタオル姿の、、、

 翔子さんの姿が目に飛び込んできた。



「ドカーーーン」



 どういう第一声だよ。とその姿やなぜいるのかという疑問をぶっ飛ばし、心の中でツッコミを入れた。



 ティンティロティロリン♪ティンティロティロリン♪


 俺のスマホが鳴っている。

 画面を見ると母親からの着信だ。なんとなく気まずいので一旦切ろうと思ったが



「電話に出たまえ!母親は心配している!」



 翔子さんの声に反応して電話に出てしまった。

 それによく母親だとわかったな。



「もしもし、今友達の家にいるから要件は、」



 言い終わる前に電話から多きな声が響いてくる。



「あんた大丈夫なの!?友達の家!?どこ?!」



「そんな慌ててどうしたの?」



 母親の話をまとめると、俺の下宿先であるおばさんの家がガス爆発したというのだ。その日おばさんからは仕事で遅くなるという連絡を貰っていたので、俺がはるこさんの家によっていくという連絡はあえてしていなかった。

 幸いにも家には誰おらず、近隣の人にも死傷者は今のところいないみたいだった。



「うん、わかった 俺は大丈夫 うん じゃあ」



 下宿先が無くなった俺はとりあえず母親が手配してくれたホテルに泊まることになった。

 電話を切るとそれまでの疑問を一気に二人に対してぶつけてみた。



「これはどういうことなんだ?!こうなることがわか

 ってた?!ていうかもうよくわからん! 」



 言葉では疑問に思っていたことを全然説明できなかったが、俺の心の中を覗いたかのように二人は答え始めた。



「 まずは今日ここになつおくんを呼ぶことが私と翔子さんの最初の目的かつ、私達の正体をちゃんとわかってもらうことだったの 」



「ここに呼ぶっていうことは、俺の死の回避?それな

 ら爆発の原因を最初に教えてくれよ もしかしたら爆発を止めて家も無事だったかも、、、」



「 それをいったところで君は信じるのかな! 」



 うっ、初めて翔子さんの言葉にその通りだと思った。



「そのパターンは失敗するのは解っていたの 私の占いでなつおくんが死なない、かつ最良のパターンが今までの流れだったの 」



「てか翔子さん あんたが未来人ならなんとかできたんじゃないのか!? その、なんか未來の力的なやつで、、、」



 数時間前の俺なら言わないようなことを言っている自分がいた。



「私はただの未来人なだけで そんな力はない!」



 未来人の価値とは、、、



「 翔子さんは未來からの情報を受信するアンテナの役目をはたしてくれてる存在と言えばいいかしら 」



 ???という顔をする俺を見ながらはるこさんが話を続ける。



「 身近なものでいうとスマホやテレビは電波を飛ばして情報を発信して受信してるよね それを未來から過去に飛ばしているの 」



 ????という俺を気にせずに話は続けられる。



「その、未來からの情報を受信するために造られたの

 が、ラ・シャール型人造タイムマシン100式」



 ラ・シャール型、、、



「それが私!高宮 ラ・シャール 翔子だ!」


 勢いよく身を乗り出した反動でバスタオルがはだけるのではと期待したが、地肌にくっついているかのように微動だにもしなかった。



「それでは!今後の未来部の活動及び、なつおくんに目指してほしい目標を発表しよう!」



 未来部の活動と、俺が目指すもの?

 それは、、、

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