第3話 予知 【SIGHT】
『そういえば、ボク以外にも契約者がいるんだよな?』
『あぁ、いるはずだ。少なくとも10人くらいはいる。』
『じゃあ、そいつを仲間につければ戦力になるのか?』
『いや、悪魔によっては目的が違うことがある。それに中には神から命令されて契約したり、勝手に契約して隠れ潜んでいる者もいるだろう。』
夢の中では悪魔と契約した20くらいの女が主人公に好意を抱いているというシーンを見たものの、詳しいことはあまり覚えていない。
※
『フェニックス、お前の名前呼びづらいからなんかいいのないか?』
『なんとでも呼べ、フェニックスじゃなくてもいいぞ。呼びやすかったらなんでもいい。』
『じゃあ
『ちなみに命名理由は?』
『頭の中に浮かんだから。』
『お前って…大雑把だな…』
※
実は今、計画を練っている。
『グレン、グレンは何ができるんだ?』
『俺はお前に魔力を分けたり、そこそこ知識があるからそれを教えてやることができる。まぁ知識に関してはお前の夢が1番手っ取り早んだがな。』
『グレン、この病院で巨大な魔力反応はするか?』
『何故そんなことを聞く?』
『いや、とりあえず教えてくれ。』
『こんなただの病院に巨大な魔力反応なんてあるわけないだろ。デカい魔物がきたわけでもあるまいし。』
『いいから、教えてくれ。』
『まあないだろうけど……ある、あるぞ!』
『それはどこだ?』
※
『地下だ。』
ボクはすぐに走り出した。
善は急げということもあり、素早く移動をした。
『ルイ!魔力反応は上級の魔物かもしれない!』
『グレン、違うから安心しろ。』
何を血迷ったか…とも思うかもしれないが、ここはただの病院ではない、国立大学の大学病院。
主人公はたしか大学病院で、完全回復能力のあるスキルを取得していた。
※
『ルイ……ルイッ……』
『あれ?ここはどこだ?』
そこはひらけた草原だった。
「キミ、スズキルイくんだよね?」
「そうだが、お前はなんなんだ?」
小さい小学生くらいの男の子がいた。
「ルイくん、キャラ変わったね〜。やっぱりあのフェニックスと契約したから?」
「……………っ!」
何故知っているのだろう、こいつは何者なんだ?
『俺が今から出る。』
『あ、おいグレンッ!』
手から黒い煙が放出され煙の中からグレンの人型の姿が現れた。
「キミがフェニックスくんね!はじめまして、【予知の神】でーす!」
「お前が予知の神か…噂よりも若いんだな。」
「精神年齢が低いだけだよっ!こう見えてもう1000年以上生きてるからねっ!」
これが1000歳!?10歳にも見えないぞ?
「予知の神…お前は何故ここに俺らを呼び出した?」
「いい質問ですねフェニックスくん。フハハ、それはつまりっ!ルイくんを無謀な計画に手伝わせることをするなということをキミに伝えたかったんだよ!」
「他の神はお前が俺たちを呼んでることを知っているのか?」
「うんうん?知らないよ?」
「そうか…ならいい。無謀な計画と言ったな?」
「うん!僕の予知の目ではね!ルイくんは神には勝てないと出てるんだ!」
その時グレンが笑った。
「フフフ、お前は面白いな。」
「うん、ボクもこのカミサマは面白いと思う。」
神様の目からハイライトが消え、顔も笑わなくなった。
「何を言っている?やめろと言っているそれだけだ。」
神様は急にキャラが変わったように話した。
「「なぜなら俺(ボク)たちは…」」
「うんなになに?」
〝神に勝つためじゃなく殺すために戦うんだ!〟
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