第55話 サンガ王国に行く
最後の仙人の当てが無くなった。
「リューシャ海産物の加工で、特産品作りこれからやろうか?」
「おう!やって貰えますか?」
「ちょっと待った!!ルイ仙人王、サンガの改革ドンドン後回しになって居るぞ!」
「そうだった!サガ王ゴメン!忘れてた!···と言うか後探して居ないのサンガ王国だけだった!」
「そうそう!サンガをお忘れ無く!最後の仙人も、きっとサンガに居るぞ!」
と言う事になり、サンガ王国に到着、メンバーは仙人全員に、サガ王にジャイ将軍にゴンザ将軍だ。
サガ王が初めに案内したのは、銅貨の造幣局だった。
金貨や銀貨で改革失敗されたら、被害が大きい、銅貨ならば失敗しても、たかが知れてるって事だろう。
工程は、溶かした銅を計量ルツボに入れ、一杯ずつ型に流し込む。
10個の型に、全て銅が流し込まれたら、今川焼の様に10個繋がった蓋を閉じる。
冷却待ちの型は取り除かれ、新しい10個型が準備され、ワックスの様な離型剤が、型の内側に塗られ、ルツボで計量された銅が流し込まれる、蓋を閉じる、冷却待ち置き場に移動、新しい型を準備、これの繰り返しだ。
「問題無いようだが?」
「冷却後、硬貨取り出しに問題が、見れば分かる」
取り出しは、蓋を開けひっくり返し、底を木槌で叩き硬貨を落とす。
集められた銅貨は、検査員が1枚ずつチェックして行く。
見て居ると、1割近く不良品が出ているようだ。
不良品を見ると、バリが少数で大多数が充填不足だ。
バリは削れば良品になるが、充填不足は溶かして銅材として再利用するしかない。
ルツボの計量は、ベテランが行って居るが、それでも僅かな量の違いが発生する、充填不足はその為だ。
「なら、解決は簡単だぞ」
「お?何か考え着いたか?」
「ルツボ計量を僅かに多くする、硬貨の外縁の一部、蓋に穴を開けて、余剰銅を抜く様に、冷却後立ち上がった余剰銅のバリを、プライヤーで引っ張れば、離型は簡単、バリはニッパーで切り取る」
「おぅ!!凄い!!ニッパーの切り口は、仕上げの研磨行程で消える!!ルイ!お前は凄い奴だ!!」
「どうせ、金貨や銀貨も同じ問題だろう」
「その通り!これで造幣局の稼働率が上がる!!」
「金の卵を産む鶏みたいだな!ウハウハ笑いが止まらんだろう!」
「ルイ?お前ってやっぱ、オッサン小僧だな···」
「俺はオッサンでも小僧でも無い!俺は女だ!!」
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