第49話 仙人仲間を探す【2】

 リューシャのお陰?

 交渉は簡単に終わった。


 教団本部の礼拝堂で、ミジン教に着いて説明を聞いて居る、教義はまともな物で、改宗させる程酷い物では無かった。

 だが、これは頂け無いぞ!

「宗教の自由は保証するが、礼拝してる像は女神じゃ無いか?」

「はい!元魔神の配下でしたが、人々を哀れみ導く素晴らしい女神様です」

「ジン!お前女だったのか?」

『我に性別は無い、美しいジンならば女神でも可笑しく無いで有ろう!』

「ジンの長話初めてだな、女神で良いのか」


「ルイ仙人様?先程から、何方と話されておいでです?仙人の遠話ですか?」

 ミジ法皇が不思議そうに聞いて来た。


「貴方達が崇めるミジン、正式にはジンだが、俺の相棒だ。

 今確認したら女神で間違い無かった」

「ルイ仙人様?そんな虚偽きょぎ仰らなくても、全てを支配されてる仙人王様を侮る真似は致しませんぞ」


「ジン、実体化出来んのか?俺嘘つき扱いされてるぞ!」

『出来るぞ』

「出来るんかい!」

『10で我が実体化する』

「おい!6789はどうした!」

『今のルイには使えん、その時が来れば教える』


「ま、良いか。ミジ法皇、ジンを降臨させる!腰を抜かすな!

 ジン!10」『あいよ』


《法皇!我が相棒ルイを嘘つき扱い!神罰を落とされたいか!!》

 現れたジンは、女神像そっくりで気持ち悪い位に美女だった。


「「「「「「「「「「「はっ?ははぁーーーっ」」」」」」」」」」」


 己の崇める対称の降臨、法皇以下その場の全員が、一斉に平伏した。


「ルイ仙人王様は、ミジン神様の相棒様!!知らぬ事とは申せ、誠に無礼な物言い!平にご容赦願います!ミジン神様お許し下さい!!」

《一つ言って置く!美しい我に、わざわざ「ミ」を付ける必要は無い!以後『ジン女神』と呼べ!!》

「ははぁーーーーっ」


「ジン!お前と話す時、その姿思い浮かべる様になる!気持ち悪い!」

『ルイとお揃いだな!「我は女だ!」ってな』

「そんなお揃い、要らねぇ!!」



 結局期待外れ、仙人仲間は居なかった。

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