第38話 エミルは本当に仙人仲間?

 何とギル帝国では、禁酒令が出ており、酒が無い。

 エミルを同伴、リンにレムの居るフズ市に転移してもらった。


「ルイ!レムの遠見で状況は分かって居るが、暴走するな!!」

 サガに怒られた。


「全員ギルに転移させる!準備は良いか?」

「意味が分からんぞ?」

「ルイ兄貴!その娘は誰だ?」

「仙人仲間にする予定のエミルだ」


「「「「「仙人?」」」」」

 注目を浴びたエミルは、名乗る事も出来ず、顔を赤らめモジモジ居辛そうにしてる。

(こんな気弱な娘が、力の腕輪使えるの?)

 リンやレムと違った意味だが、どっちにしても付き合い難そうと思うルイだった。


「皆聞いてくれ!ギルでは禁酒令が出てる!俺は住民に酒と食い物を無料で振る舞って、政権が俺に変わった告知をしようと思ってる!協力してくれ!!」


「ルイ!好都合の悪政だな!!」


 レムとリンの仙術フルに使い、ギルに物資と人材を集めた。


 屯田兵指導してもらう為、久し振りにサブにジロ、イチロも招集した。



 リンの転移で仙人王国から芋ショウチュウを、ノット王国からブドウ酒を大量に取り寄せ転移した。


 仙人王国の猟師の腕が上がり、鹿や猪など大量の獲物を買い付け、ギルに運んだ。


 屯田兵500人の志願兵を、炊き出し振る舞い酒の担当に決めた。


 医療隊と屯田兵に『明日正午から炊き出しと振る舞い酒の祭りを執り行う』と告知して回らせた。


 準備は整った。

 リンとレム、俺もやっと一段落した。

 エミルを連れて、森の外れに転移した。


「エミル!訳の分からない事に付き合わせてゴメン!」

「い、いぇ···」

「これが、エミル専用の腕輪、仙人の証しだぞ!!着けてみて」


 右に着けるか左に着けるか、迷って居る様子、ちょっとイラっと来た。

⦅ジン?人違いじゃないか?力の腕輪使用者に見えんぞ⦆

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