第29話 ノットは真剣に考えた

 住民は疲弊し、朕は憎まれておる。

 残念ながら、事実で有ろう。

 ウソベにカタリ、その他の大臣達の狼狽ぶり、朕を謀っておったのも信じたく無いが事実、ならば朕はこれからどうすれば良いのか。




「近衛兵!!重鎮大臣30人、全員拘束牢に押し込め!!!」

 ウソベ達が逃げようとして居るが、近衛兵達は素早く拘束し、引き立てて言った。


 カタリや大臣達が、何か大声で言っておるが、聞く耳持たん。

 朕は考え中だ。





 サンガ王国は、金貨造幣の最も裕福な国と伝えられて居る、そんな大国がルイ仙人の配下?何故だ?




 マルカク王国、何も無い滅びる寸前の王国が、仙人によって信じられん発展をし裕福な国になった事は聞き及んでおる。


 アラスも最近仙人の統治となり、食糧事情が急激に良くなり、台所刃物の特産地になったとか。


 全て目の前におる、小僧、じゃ無い、少女ルイ仙人の功績じゃったとは·····朕は住民に憎まれておる、ならば他の国のようにルイ仙人の統治国になれば、民は裕福になるであろうか?


「ルイ仙人殿!朕の首を差し出す!!代わりにこの国を栄えさせてくれ!!」


「ノット総統、考えた末がそんな事しか言えないの?お前の首など欲しくないぞ!民を餓えさせず、国を豊かにする手伝いをしてくれとなぜ頼まん!!」

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