第9話 ルイとサガ王

「小僧」

「オッサン、小僧では無い、俺は女だ!!」


「儂は·····」

「サガ隊長だな」

「ふむ、で?お前は?」

「俺はルイ、ルイ傭兵団の大将だ」

「ちびっこいお前が?」


「チビでも、お前らには負けんぞ」

「面白いこぞ·····幼女だ」

「こら!!俺はこう見えて12歳!美少女と言え!!」

「ぷぷっ」

「野郎笑いやがったな!!」


「おいジャイ!この美少女ルイとやらを、捻ってやれ!!」

「へい!隊長」


「ルイとやら、ジャイを倒せたら、サンガ国のお抱え傭兵団として、取り立ててやる、戦う気が有れば全員で戦って良いぞ」

「そのデカイ奴を倒せば良いんだな?」

「おうっ、倒せたら望みを全て叶えてやる」


「ジャイ!!殺すな!」「へい隊長」

「ルイ!準備は良いか?」

「あぁいつでも良いぞ!」


「チョット待て!ルイ他の傭兵達、戦う気が有るのか?」

「ん?そのデカイ奴、倒すのは俺一人で十分」

「なんだ戦い投げたのか、ガッカリさせるな」


「2秒」

「ルイ?何か言ったか?」

「2秒でそのデカ物倒して見せる」

「試合を投げて、言うのはただか、どうでもよくなった、始め!」

⦅ジン2⦆


 おそらく、誰にも何があったか、見えて居なかったはず。

 かなり離れた位置の兵達にも。


 デカ物ジャイが、突然吹き飛び2回3回バウンドし、大の字になって伸びていた。

 いつの間にか、ジャイが立って居た場所に、ルイが涼しい顔で立ってた。


「俺の勝ちだな、隊長さんよ」

「な?何をした!!!」

「殴った!」


 邪魔にならん所で見てたシロが。

「サガ隊長さん、俺らの大将は仙人だから、兵隊全員が相手しても大将が勝つ」


 軽い余興のつもり、面白いガキをからかい楽しんで居たサガは、思いもしなかった結果に、思考が止まっていた。

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