第8話 ルイ傭兵団2

「おっ!立派になったな!」

「「「「「はい!」」」」」


「武器は持っただけじゃダメ、扱えなきゃ飾りだ!!」

「「「「「はい!」」」」」


「お前らに格闘技は今は無理だ、徐々に指導はしてやるが、今は剣を最低限使える様に鍛えるぞ!」

「「「「「はい!!」」」」」


「抜刀!!」


「俺の真似をして構えろ!切っ先は相手の喉の位置!」


「ジロ切っ先が高い!下げろ」


「咽を突け!!」


「止めは敵の首の根を狙い、斜め上から袈裟懸け!!」


「動きは覚えたな!突いて袈裟懸け繰り返し練習!!」


「サブ!袈裟懸け斜めに一直線!フラフラふるな!!」


「練習サボるな!俺はメシを狩って来る」


 どの村にも、山なり森なりが、近くに必ず有る。

 煮炊き用の薪が手に入らないと、生活出来ないからだ。


 戦禍に脅え、獣は森の奥に逃げてるようで、簡単には見つからない。

 森の奥目指し急いだ。


「おいジン!獲物を簡単に見付ける方法あるか?」

『あるよ』

「有るんかい!」

『3にして、意識を集中すれば、辺りの事が分かる』

「3」


「おっと!真後ろかジン2」

 ルイは、瞬間移動が如く鹿の首を、手刀で切り落とした。


 血抜きが終るまで、木に鹿を引っ掛け、薪拾いだ。



 大鹿と枯木の大木を引きずって帰り、シロ達が驚いていた。

「「「た、大将!すげぇ!!」」」



 真面目に素振り続けていたようだ。

 チョット様になってる。

「大将!もうクタクタだ!」

「練習止め!誰か火打石持って無いか?」

「「持ってます」」


 巨木を粉砕、薪にします。

「これに火を着けてくれ」

「うっす!」「はいと言え!」「はい!」


 手早く鹿をバラし棒串に差し、皆に3本ずつ配った。

「焚き火で焼いて、適当に食え!」


 注文稽古から、乱取りに移り5人はソコソコ戦える様になった。

 俺の教え方が良いからな。

 こんな感じで、20日程経った頃、北の山向こうから100人程の軍隊がやって来た。




「儂はサンガ国軍、隊長サガである!小僧、お前達は何者だ」

「小僧では無い!俺は女だ!!」

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