第7話 ルイ傭兵団

 無精髭剃らせたら、こいつら意外に若い?


「おい!お前ら結構若いんだな」

「へい!仙人大将」

「一々千人付けるな5人しか居ねぇのに。

 順に名前と年を言え!」


「シロ、17歳!」「ゴロ16歳!」「サブ16歳!」「ジロ15歳!」「イチロ15歳!」

(覚え易いが、安易な名前、1~5かよ)


「順番じゃねぇな、シロ、ゴロ、年を替えろ!」

「大将?無茶言うな」



「じゃ!先に進むぞ」

「「「「「大将!待ってくれぇ、服がまだびしょびしょ」」」」」

「この天気、着てりゃぁ乾く」


 濡れた服は着ずらそう、モゾモゾ時間を掛ける事、イライラさせやがる。


「行くぞ!」

「「「「「へい!」」」」」

「返事は、ハイだ!」

「「「「「はい!」」」」」





 物心ついたのは、貧乏開拓村、こんな荒涼とした景色、見た事の無いルイだった。


「なんじゃこりゃ!!」


 兵達の屍が転がった、見渡す一面焼け野原だった。



「師匠が言ってたな、誰にも見向きもされない開拓村、逆にここ程安全な村は他には無いって、成る程!これをみりゃ分かる」


 ここは、開拓村から普通に歩いて僅か2日半、なのに既に戦場跡か。

 森の獣道を、2日も掛けて奥に行く奴は居ないって訳か、そりゃ安全だわ。




 剣が転がってる、こいつら武装させて、師匠が以前やってた、傭兵団やって稼ぐか。


「おい!上等な武器を漁れ!!防具も合う奴見付けたら、ひん剥け!!」


「良さそうな、と·····おい!金目の物も忘れず奪え!!」

 結構金が入った巾着袋持ってやがる。


 何か盗賊の頭になった気分だね。

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