第6話 ルイ隊長になる

 盗賊ども気がついたようだ。


 喉を突いた奴は声が出ない様子、顎を砕いた奴は痛みで唸ってる。

 残り3人は、鼻血を出す奴とタンコブ2人。


 声帯砕いたのと顎が砕けたのは、チョットやり過ぎかな?


「ジン!治療なんて、便利なの無いだろ?」

『あるよ!』

「有るんかい!って何処のマスターの真似」

『3のドラゴンが回復』

「待てよ!ドラゴンなんて制御できんぞ!」

『動かなければ、問題無い』


 ジンの指示通り、二人の患部、喉と顎に軽くさわり、ドラゴンの回復魔力放出、瞬間に盗賊2人全回復してた。

 漏れた魔力で、鼻血とタンコブも治ったようだ。




 回復して、呆然としてる盗賊達を残し、立ち去った。

「もう盗賊なんてすんじゃねぇぞ!!んじゃな」




 ドタバタ盗賊が、追い掛けて来た。

「「「「「お頭!!待ってくれぇ!!」」」」」

「何だ?折角治してやったのに、今度は殺すぞ···お頭だぁ?誰だそれ?」



「お頭!俺達·····」

 何かこいつら、戦禍で滅んだ村の出身だそうで、戦いで死んだ死体漁りで生き延びてきたって、俺を見て、ガキなら身ぐるみ追い剥ぎ出来そうと、初めて盗賊の真似をしたそう。


「そうか、相手が俺で運が無かったな!それじゃ元気でな!」

 そうっと臭い男達を後に残し立ち去った。




 シツコク追い掛けて来る。

「待ってくれぇ!仙人様!!」


(千人って何?俺は一人だぞ)

「もうっ!!ウザいし臭せぇ!!そこの川で身体を洗え、その汚ねぇ服も洗え!!話はその後だ!」


「「「「「へい!!仙人の親方!!!」」」」」


「おい!その汚ねぇ股ぐら、屈んでしっかり洗わんか!!」

(汚い物見せるな!バカ野郎!)


「呼び名が気に食わん!隊長と呼べ!!」


「「「「「へい!仙人隊長!!」」」」」

(大袈裟だぞ5人しか居らん)

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