第4話 設定へ(後編)

とりあえず、名前からかな。どうしようか。聖護からは、本名は禁止と言われてるし、何か考えるとして、自分の名前から考えるか。栞暖からとるのは…難しそうかな。夜十神・・・神はいるとしたら空のはるかにいるよな。カナタだとほかにもいそうだけど、このゲームだと同じ名前不可能みたいだし確認してみてOKそうなら[カナタ]にするか。

次はステータスとして、極振りや均等振りも注意と言われたんだよな。なんでも極振りだと極端すぎて不自由なプレイになりやすいし、均等振りだと器用貧乏になりやすいとかで。そうなると、今後の自分がどんなプレイをしたいかだよな。ってあれ?

「アンナさん、職業って何?」

「はい、職業とはそれぞれの職業に会った適性を得ることが出来るものですね。例えば、<見習い剣士>ならば、長剣や短剣、大剣等の剣に関する使い方に補正がかかります。また、剣を使用した際に、耐久力の減少の低下や攻撃力の微上昇、剣に関するスキルの獲得などがあります。また、自分だけのオンリーワンの職業にも就くことがあるかもしれませんので、そこからのプレイスタイルに影響します。職業はこちらのリストからお選びください。」

「分かりました。」

どんなのがあるかな?

えーと、全部にがつくけど、剣士に、魔術使い、弓兵に、槍使い。ってほかにもあるけどさすがに数が多いな。農民とかどんな職業なんだろうか?

・・・よし、<見習いテイマー>にしようかな。武術関係は、でできるだろうし、動物と触れ合うことってあんまなかったし。あれ、動物以外にも、テイムする対象っているのかな?まぁ、それはおいおいかな。

次はステータスで、守りは捨てかな。当たらないようにすればいいし少な目で。攻撃関係は普通で、速さと指示するのにも器用さが必要だと思うから、器用さも少し多めに。LUCとMPを高めにして、余りをHPにする。HPとMPは、1ポイントで、10増えるみたいだな。

「よし設定できたよ。」

「はい、確認いたします。設定したプレイヤーネームと同名の方はおりませんでしたので、ネームも含めましてこちらでよろしいですか?」

そう言って先ほど作成したステータスが再度表示された。


[カナタ] 〈見習いテイマー〉 〖人間〗  種族LV.1 職業LV.1

HP 550/550   MP 250/250

STR 20  

VIT 15

INT 20 

AGI 25

DEX 25

LUC 35 

残りSP 10

残りBP 0

残りLP 0


「はい。大丈夫です。」

「それでは、スキルの取得に移りましょうか。」

「よろしくお願いします。」

「はい。先ず初めに、職業スキルである【テイム術】は確実に取得すると思いますので、SP2ポイント分で獲得してください。獲得しなくても平気ですが、職業を活かすことが出来なくなるので、取得しといたほうがよろしいと思います。」

「そうですね。では取っておきます。」

とりあえず、テイマーになるのに、意味がなくなるのは嫌だから取っておく。

「そういえば、術ってついてるし何個か内包されているとかあるのかな?」

「そうですね。その認識であっていますよ。職業スキルは、職業LVに応じて様々なスキルが獲得できます。【テイム術】に関しては、はじめのうちは【テイム】だけですね。またそれ以外にも、「術」とつくスキルは大体がたくさんのスキルを内包している複合スキルです。特別なスキルや一部のスキルにも複合スキルはありますので、さがしてみてください。」

「なるほど。じゃあほかのスキルを探してみるよ。ありがとね。」

そういうとなぜか驚いたような顔をするアンナさん。どうしたんだろうか?まぁいっか。そうして俺がスキルを探すことにした。


『まさか、NPCである私にお礼を言ってくるとは。』

栞暖は知らないことなのだが、今まで発売したほかのVRMMORPGやRPGでは、お礼を言っても決まった返ししかしないので、お礼をするのは無駄だと考える人が多いのだ。しかも早めにやってゲームを開始したい人が多く、事前情報を入手してチュートリアルを流す人がほとんどのためNPCに注視する人の数は少なかった。そのため、なかなか話すことがなく流されてきていたアンナは、お礼をする栞暖に驚いたのである。

『少しくらい贔屓をするのはいいですかね?私以外のナビゲーションピクシーも気に入った相手には少しばかり贔屓をしたみたいですし。』


スキルを見てみたが、ほとんどに2ポイントを使用するみたいだ。聖護からは,【鑑定】はとったほうがいいと言っていた。なんでもこの世界のものの名前を知るには【鑑定】がないとできないようで不便なのだそうだ。

それと、何か魔法じゃなくて魔術系統も欲しいので【光魔術】でもとろうかな?

「アンナさん?とりあえず【テイム術】以外で二つ選んだけどさ、何かおすすめってあります?」

「そうですね。栞暖様は現実世界では、運動は得意の方ですか?」

あれ、夜十神様から栞暖様に変わったな?まぁ、いいか。

「はい、そうですね。割と得意の方だと思います。」

「では、【戦舞踏】はどうでしょうか?簡単に言うと、舞とついていますが実際には戦闘時に攻撃が当たらない限り、少しだけステータスが上がる能力です。」

「へぇー、攻撃を避け続けるようにすればほぼほぼ常に使えるような感じなんですね。ではこれでお願いします。」

「かしこまりました。残りはどういたしましょうか?」

「そうですね・・・。【調薬】ですかね?」

聖護が言っていた回復アイテムが俺だけじゃなくテイムしたモンスターとかにも有効ならば、テイマーになるからには回復アイテムは重要そうだしな。

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