第32話
女神コーラスが現れた。女神コーラスの攻撃、って違うから。コーラス様攻撃なんてしないから。変な妄想して申し訳ありません。
(こーちゃん。ジローさんに与えた加護の封印を解いてほしいの。)
(だ、駄目だよあっちゃん。)
(お願い、封印を解いてほしいの。)
(こっちの世界にも秩序があってだな。あっちゃんの加護はこの世界の
(こーちゃん、封印を解いて。)
(だから、あっちゃんの加護は強すぎるんだって)
(封印を解いて)
段々アリア様が怖く思えて来た。もしかして恐ろしい女神様なのではなかろうか。
(・・・わかったよ、1つだけだからな。)
(やったー。こーちゃん大好き。)
こんな事があって、目覚めると俺は久しぶりに自分を鑑定してみた。
名前 :ジロー
性別 :男
年齢 :35歳
職業 :冒険者<魔導士>
レベル:91
スキル:言語理解(読み書き)
火魔法、水魔法、風魔法、土魔法
鑑定魔法、酒魔法
特殊 :女神アリアの加護(一部封印)<魔法強化:中>、<回復魔法:大>
女神コーラスの加護<健康>
レベルが4上がっているのと、アリア様の加護が2つ増えている。あれ?封印解除は1つじゃありませんでしたか?
(前に封印を緩めてあげるって言ったじゃない。)
アリア様のお声が聞こえた。そう言えば以前その様な事を仰っていたような気がする。
(本来この世界には回復魔法は無いの。でもこーちゃんに特別にお願いして封印を解いてもらったのよ。だから死んでは駄目よ)
承知しましたアリア様。ご期待に応えられる様精進致します。
うーむ、異常な魔法の威力もアリア様の加護が影響していたんだな。ありがとうございます、アリア様。俺は心の中でアリア様に感謝を捧げた。
いよいよ戦争が始まりそうだ。相手はウェーバ帝国。(ちなみにうちの国?はヘルツ王国で、この街はリンキと言うらしい。)
ウェーバ帝国は最近軍事改革が進み、兵士はみな職業軍人で構成されている。対して我がヘルツ王国は徴兵制、つまりは農民の寄せ集めが殆どである。
しかも今の季節は秋。そう収穫の時期なのだ。戦争なんかやって今年の実りが手に入らなければ、例え城門を閉じて籠城できても冬を越せない。誠にいやらしい作戦だ。正に腹が減っては戦が出来ぬである。
俺とアンちゃんは戦いの前に作物の収穫を手伝う事になった。
「ジロー。魔法、みんなに見せてしまって良いの?」
「どの道戦争になったら隠していられないしね。」
俺は刈り取り担当に手を挙げた。
「俺が魔法で刈り取りをするから、みんなはそれを城門内へ運んでほしい。」
いきなりそんな事を言っても誰も信じないだろうから、ひと区画の畑で実演して見せた。大草原でお世話になっていたウィンドカッターである。畑の麦?は根元からあっという間に刈り取られていった。
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