エレクショントレイン 冬
それはたまたまの帰り道の電車内だった。
季節は冬。
有休と組み合わせて取った四連休を謳歌し、半日以上歩き倒して、家電店では目当ての家電の自宅宅配を頼んだし、いい買い物して、これから家まで帰るぞ、とがら空きの車内に座ろうとしていた。
相変わらず、都内なら電車移動のほうが何かと便利なのは変わらない。
窓の外はコーヒーブラックの色した夜。
この車両には自分と、そして横には、酔っ払ってシートの上で眠りに着いている青年しかいなかった。
眠る青年は、大学生くらいか。どうせコンパだの、飲み会だのといった帰りだろう。
見れば相当な美男で、全体的に眺めれば長身でスタイルがよく、肌は日に焼けて、どこぞの混血ぽい見た目らしかった。
西洋人では無いな。
フィリピンか、中東か、南アジアか、インドか?
そのくらい顔立ちも、スタイルも、日本人の中では珍しく一頭地を抜けていた。
顔が赤くグッタリしていて、俺は悪戯心が妙に湧いてきたもんで、自分の#芥子色__からしいろ__#のコートを脱いで、青年の隣に座ってみた。
青年はグッタリして隣に来られても何も反応しない。さも介抱しているふりして、青年の膝に手を置き、肩を摩ってみたが何も反応しないのだ。
これはいい、と、俺は青年と自分の膝に、自分のコートを載せ、コートの下から青年の股間の辺りを触ることにした。
もぞもぞと手を動かすと、反応ないにも関わらず、下はちゃんと反応し、硬く、熱い芯が通ってくるのがわかる。
指で着衣の上から押さえるように、モールス信号じみた神妙な手つきで、トン、トン、トン、と上から下まで叩いてみると、可愛らしく硬さが増してぐんぐんと張り詰めていった。
ジッパーを下ろす。
握りしめた時、軽く感動すら覚えた。まさか電車の中で、偶然に恵まれ、好みの青年のチンコが触れるなんて。俺最近何か良いことしたかな。
青年はかなり酒臭い。足と座高から計るが、恐らく俺より5センチくらい背が高い。多分、シラフの時に、まともに喧嘩やりあったら俺のほうが負けそう。
なんて感触のいい長いチンコなんだ。太さも充分にある。立派だ。握ってジッパーの外に出す。
思わず、手を自分が最も気持ち良いと感じる早い摩擦の速度で動かしてしまう。
青年は初めて「ぅうぃ」と声を漏らした。
畜生、たまらんな。
手の動きを止められなくなった。
沢山気持ちよく扱いてやるからな。
鈴口を沢山苛めてやるぞ。
指の腹で、小さな口をイジイジイジイジしたり押してやる。
いつもの癖で、つい乱暴にやっちゃいそうだがそこは押さえる。
亀頭全体をローリングして指腹で撫でまわしてやる。
こいつ、腰が動いてきやがるぞ。小さくクイクイ、してきた。
扱きながら玉の下の、繋ぎ目の部分も触ってやる。尻と尻に挟まれて中々奥にいけないが、やった!アナル触った!触れたぞー!
触れた瞬間、肛門がキューッと引き締まるのがわかった。
そしたらすぐに、擦っていた陰茎が震え、コートの下でピュッピュと青年は出しやがった。
なんだ?肛門への期待感で出したのかこれ?
コートは汚れたが、俺はもう後には引き下がれなくなる程、欲情が高まった。
ジッパーの中に仕舞い込んでやると、次の駅で、青年を肩にかつぎ、さも知人のふりをして改札から下ろした。
駅からすぐ見えるラブホテルに連れて行く。
うむ、あそこのチェーン店ラブホテルは男同士OKの所だ。男同士では断られることも多い世知辛いラブホ情報のことは、よく頭に入っている。
ついてるぜ!
部屋の中まで入れたら青年を早速ベッドに寝かせてやる。
シャワーなんか浴びたりしない。さっさとやる。
とりあえず、自分が全裸になり、男の服も綺麗に剥がしていく。
思った通りのナイスバディじゃねえか。
何も身につけてない状態になった青年の裸体を目で堪能する。
日本人としては大きめの立派な足の間から垂れているもの。
大きく足を開かせ、アナルの場所を確認した。
おっとと。忘れちゃいけねえ、ローション買う。
儀式として軽く両方の乳首を舐めてから、あんまりやって起こすのも辛いので、さっさと挿入してしまうことにする。
青年は酔っ払い顔であんぐりと寝ている。
ローションを手のひらにかけ、ぐっちゃぐっちゃと握りしめ、違和感感じないほどに温め、グチュグチュと尻の間の谷に塗り込んでいく。
中指薬指がローションの滑りに助けられ、窄まりの中へと入り込んでいくと青年が「ん………」と嫌そうな声を出した。
かまわずにグッチャグッチャと指で奥まで入り込ませて行く。
流石にキツさを感じるが、ローションパワーで結構無理に押し込めたら、酒で筋肉緩いせいか、二本指が入るまではすぐだった。
「ん…………んぬ………うん…………」
しばらく指で犯していたが、もう大丈夫だろう。
自分の逸物にもローションを塗りつけて、いざ入れてみる。
窄まりの渦に照準を合わせて、と。
先端に当たる感触が何とも柔らかくて気持ちいいね。
飲み込め!俺のチンポ!開け!
グ………グ………ググ…………
段階に分けて腰を押していけば、よっしゃ入った!
抵抗の圧力はやっぱりかなりある。
半ばまでだけど入ったんで、ゆっくり押しながら、回して、拡げながら動かしてみる。
ローション補充、と。ピチャピチャ。
青年の脚を水平に近いほどかなり大股に広げ、貪る。
男の尻の穴は久しぶりだな、ちくしょう、もう。
しばらくすると、段々セックスのあのピストンに、動きも音も段々なってきた。
気持ちいいなー!
にしても、いい子だよな……
前髪の髪の毛を撫でてやる。
見ず知らずの男の生チンポをこうしてくわえてくれるなんてよ。
いい子だよな。
きっと親御さんの教育が良かったんだろうな………。
なんつって。
「あ゛っあ゛っ!!何っ!!」
安らかな寝顔だったのが一転急に起きやがった。
こんなでかいパンパン音うるさきゃ無理もない。
「あ゛っ!?」
「大丈夫ー?おにーさーん。まさかお兄さん、ゲイだったなんてね、看病してたら急にホテル行きたいなんて言い出すからびっくりしちゃったー」
責任の所在をスリスリ擦り付ける。
青年の片足を持ち上げながら、アナルの中にいっぱいゴシゴシ擦り付けてもいる。
「ぁあー!?何だよ何だよこれぉっ」
「あー尻穴セックス堪んねー」
「おっ!?」
青年は間抜けである。
「君大学生!?あー大学生とのセックス堪んねー」
ここぞとばかりに腕で青年にギュッと覆い被さり腰を激しく動かしてやったら、青年の片脚がピクピク震えてきた。
おらっ!!感じてんだろっ!?感じてんだろがっ!!!おらっ!!
気持ちいいとこゴシゴシしてんだ、感じろおらっ!!
猛烈に打ちつけると押さえ込んだ青年の口から言葉にならない呻きが上がってきた。
「@€£$>>,#~££#£€€~!!」みたいな。
「使い込んでる尻穴最高ー!!」
多分初物だろうけど、青年の欲情ポイントが上がるだろうなと思っていってみる。
青年の顔がもう半眼で舌がレロレロしていた。
「うっ………!うっ!!……!」
「気持ちいいだろ?」
「うっ!!うっ?!!」
チンコのハリと足のピクつきでわかる。
青年は初めての尻穴の悦びを覚えた!
片足は頭まで真っ直ぐに持ち上げられ、ドンドン揺らされ突かれる度に、天井を上擦った、座った目で見て、快感を覚えた顔をしている。
「う!……ぉ!あふぁっ」
思いっきり竿を扱いてやったら呆気なくイッたね。
思い切り締められたから俺も中でイッた。
どうだ初めての中出し気分は。
青年は信じられない目でびゅくびゅくしゃっくりするような俺のチンポを尻の穴に挟み包んでいた。
ぬちゃ、と抜くと
ちょっと来い、と青年を立たせ、窓辺に立たせる。
窓の外は夜景が見える。
最上階だからか、高い塀などには隠されていなかった。
お洒落なシティホテルじゃなくて残念だろうが、物語に出てくるような夜景見ながらバックで突かれる女の気分を味合わせてやる。
体に力が無い青年に窓に手をつかせ、屈ませてから背後からつくと、自分がどんな意図でやられているかすぐに理解したようだった。
それとともに、青年の興奮ポイントも明らかに上がった。
このシチュエーションに燃えたらしい。
「っ!!あぅおっ!!あっ!あおっ!!おぁっ!!はぅあ!!はぃっ…あ!!」
声が明らかに大きくなり、目を閉じながらさっきより乱れている。
「あ…っ…た!あっうぁ…ああぁ!!あはぁ…あ!!!はんんあっ!」
夜景を見ながら突かれる女の気持ちにされて、自分を重ね合わせ、欲情したらしい。
だいたい男に女のように扱われて興奮を覚える男はマゾだ。
マゾらしく、乳首を強めに捻って、乱暴な突き方をしてやるか。
思った通り、さっきより呆気なく男はイッてしまった。
少し前を撫でたらすぐ出しやがった。
俺は青年が出した後も、自分が出るまで、青年の乳首をグリグリ揉みながら、今度はさっきより長く打ちつけ続けた。
尻を回しながら打ちつけ、突く毎に、青年が抑えている窓ガラスがバーンバーンと鳴り震える。
尻を打ちながら、おもちゃの人形にするように青年の反応無視して、手加減無しで乳首を乳暈の中に潰すようにずっとグリグリ揉み込み続ける。
また生で出すと青年がもう腰を屈んでおられず、ドサッと屍のように床に崩れ始めた。
「どうする?帰る?解散する?それともここで泊まって朝までヤリ続ける?」
俺は聞いた。
「か………か…える」
青年は一言告げるのにも、絞り出すように返答した。相当酔いが回ってるらしい。
部屋を出てその場で「じゃあなー」と別れ、ちょっと歩いて振り向くと、青年が腰を押さえながら歩き豪快にずってーん!と転ぶのが見えた。
「あーあ」と思ったが、そのまま忍者のように素早く立ち去っていく俺だった。
連絡先交換は厄介な事になりそうだからしない。もう会わないだろう、残念ながら。
ありがとう、初めてを捧げてくれたボク!
………もうあの電車、あの路線はしばらく使わないでおこう。
完全車通勤にしよう。
それから一年経ってのことだった。
ほとぼりが冷めたかのように、俺はまたあの路線の電車を使い始めたその日のことだった。
時刻はあの時と同じくらいの夜の時間帯。
相変わらずがら空きになる車内の、あの車両のシートに、あの青年がいた。
また目を閉じて、寝て。
疑いながら近寄ってみると、酒の臭いはしてこない。
なんだこれ、近寄ったら確保ォ!?か?
まさか、これ。
トラップか?
俺は恐る恐る、青年の横に座り、肩を抱いて囁いてみた。
「ねぇ、ホテル行く……?」
青年は無言だが、目を閉じたまま少ししてから、顎を動かして浅く頷いた。
狸寝入りの俺待ちかよ。
終
BLアホのえっちな短編集 @aand71
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