第23章ー少年と隊長ー16
「だ…だめ、ハルバート…っ…いけないわよ」
「ほら、良いから素直になれよ……」
「だめったら…あっ…ん…だ…だめっ……」
リーナは虚ろな瞳で彼を拒みながらも次第に快感に呑まれた。テーブルの上で乱れる彼女が、淫らで美しく見えた。ハルバートは、彼女の熱い場所を優しく手で触れると、そのまま押し倒してそっと口付けた。2人は抱き合いながらキスを何度もした。リーナは彼に身体を触られるたびに切なく喘いだ。そして、2人はそのまま深い愛へと溺れた――。
2人は時間を忘れて肌を重ね合った。求めるほどにお互いが近く感じた。男は快楽に溺れ、女は愛される悦びを身体で感じた。その刹那がより一層2人の愛を燃え上がらせた。そして気がついたら彼女は彼の腕の中で眠りについていた。
ベッドの上で目を覚ますと、自分の腕の中に彼女が眠っていた。その寝顔を見るとハルバートは黙って微笑んだ。そして、彼女の長い髪を指先で触れると、どうしようもないくらいの愛しさが胸から込み上がった。
彼は一度も『愛してる』とは言った事がないが、指先は彼女に愛を伝えていた。リーナの存在は彼の中で微かに変化をもたらした。ハルバートは隣で眠る彼女を大事そうに抱き寄せると、そのまま再び眠りについたのだった。
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