第21章―竜と少年―18

 

「なあ、お前って歳いくつなの?」


「僕は今年で12歳になります。カイトさんは歳はいくつですか?」


「俺は今年で14歳になる。俺達そんなに歳とか、大差ないな」


「そ、そうですか……?」


「ああ、なんかお前って歳の割りには、しっかりしてるよな?」


 カイトは屋根の上で大胆に寝転びながらサンドイッチを食べた。ユングは彼の自由奔放なところに興味を惹かれた。


「――そんな事ないですよ。カイトさんだって、しっかりしてますよ?」


「そーか? 自分じゃ、そう言うのわからねえや。そんなことより、お前ってここの地元のヤツって本当か?」


「ええ、僕はここの生まれです。フェンネルの村からここに出稼ぎに来ました。カイトさんは?」


 ユングは不意に彼に尋ねると、カイトはサンドイッチを全部食べたところで話した。


「俺はボルティモアの街に住んでる。ここには、週4日でアルバイトに来てるんだ。お前達みたいに住み込みで働いてるわけじゃないから、大体は泊まり込み勤務だ」


「……そうなんですか。ボルティモアって、確か大きな街でしたよね?」


「この大陸で少ないけど、ちゃんとした街だよ。それに生活環境もそんなに悪くないし、住むには持って来いの場所かな?」


「良い所ですね。僕の所なんか田舎ですよ? でも、森とか山とか沢山あるから、狩りをするには良い所ですね――」


 ユングはそう話すと少し照れた表情をした。


「フェンネルってボルティモアの街から、少し離れてる山間にある村だよな? お前そこから来てるのか?」


「はい。ちょっと遠いですけど2日くらい歩けば、そんなに遠くないですよ」


 ユングのその話を聞くとカイトは少し驚いた。


「どひゃ~! 俺だったらそんな遠い距離を2日かけて歩くなんて無理だぞ?」



「そ、そうですか……?」



「ああ、なんかお前のその逞しさが分かる気がする」


 カイトはユングの話を聞くと深く関心した。


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