(三)-3

 「拝見します」と写真を受け取り、木ノ本知徳はその写真を見た。

「やっぱり似ているなあ」

「似ているって?」

 美代と祖父・旭の声が重なった。

「いや、実は私が経営する居酒屋の一つによく似ている従業員がいるのですよ。雇ったのは七年前。今は森丘市内の店で働いています。まあ、世の中には似た人が三人はいると言いますからね、ただの偶然、似ているだけという場合もあるんでしょうけどね。ちょっと気になることがありまして」

「と、いうと?」


(続く)

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