(二)-20

 翌日の夜、夕食の後、美代のスマホに忠徳から電話があった。

「うん、無事に戻ってきた。エンジントラブルで動けなくなって蜂戸港へ曳航されたって。幼なじみのカケル兄さんも無事だった」

 忠徳はその無事を喜んでくれた。続けて忠徳の両親に会う件について改めてお願いされたのだ。

「その件はむしろ是非お願いしたいわ。いつがいい?」

「次の週末? 聞いてみる。たぶん、大丈夫だと思う」

「お父さんの写真? いいけど、何に使うの?」

「そう、わかった。じゃあ、週末に」

 美代は電話を切った。


(続く)

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