第40話

 モニタリングすること30分。

 僕はそろそろかな~と思って、じっと原田はらだ君の様子を見ていた。

 一方みんなはというと。


「宿題持ってきたけどさ、進まん」

磯辺いそべ君の頭がとんちんかんなんでしょ!どこ分かんないの?」

「ここでさ」


 と、長期戦を考えて一応宿題持ってきたが、真剣にやる磯辺君とさとちゃんを見習う。

 そしてつばめちゃんはー…。


「すぴー」


 寝ていた。夜型だからね、仕方がない。

 リモートで繋いでいる杏子きょうこちゃんと金戸かねと先輩は、ちゃんと受験勉強に集中していた。

 何はともあれ、僕だけ集中している。

 様子を見る限り、なんのへんてつもない。

 勉強会そのもの。

 しかし、僕は見逃さなかった。

 原田君、少しずつ落ち着きをなくしていた。

 ソワソワしている。

 さっきからずっと、みぃちゃんをチラチラ見ている。

 これはもしやー…。

 僕は爆速でメッセージを送った。

 するとメッセージが返ってきた。

 ふざけてみたら、怒られたけど。

 そんなことは置いといて、先取り情報を伝えた。

 そして最後に問う。

 すると、返事はー…。

 今バスが来るはずだから、それに乗ると目的のバス停まで約30分。

 できれば10分短縮だと楽なんだけど、それはともかく。

 降りてからここまで5分かぁ…大丈夫かな~。

 あの子が追っかけるか、または先に着くか。

 どうなるのやら。


挑夢のぞむ、大体は分かった』

『いえいえ~』

『あとでお汁粉買ってやるから』

『ありがとう~楽しみだね~♪』

『今は大丈夫か?』

『早く来なきゃだよ?』

『なるべくな』


 君が来るまで伸ばせると良いけど。

 傷付ける寸前で来てくれたら…イケメンなのに。

 早く来て、雅虎まさとら

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