第41話
邸に帰るとリリーはすぐお風呂と簡易なワンピースに着替えさせてくれた。
「お嬢様、お早いお帰りでしたね。明日からは予定をどうされますか」
「リリー、急がせて悪いんだけど、このまま寮に帰るわ。明日、朝一から登校するので朝食をお願い出来るかしら」
「了解しました。荷物をすぐ纏めていますのですぐ出発可能です」
すぐさまリリーと馬車に乗り込む。
「リリー、私にはお兄様のような白馬に乗った素敵な王子様は迎えに来ないみたい。待てども、待てども来ないし、やっと来たと思ってもお姫様を守ってもくれるわけでもない。明日から私は自衛の為に自分を強く鍛え上げる事にするわ」
「私はお嬢様とずっと一緒に居ます。明日からはその涙も止まる程の忙しい日々が待っています。だから今日位はゆっくりお休み下さい」
いつのまにか頬を伝っていた涙。リリーは何も言わずにそっとハンカチを取り出し拭いていく。
私達は寮に帰る。疲れていた事もあり、ベッドへダイブしたまま気付くと朝になっていたわ。
次の日は朝から学院長に会い、残りの実技の試験を1日かけて受けた。勿論全部合格よ。魔法は1番得意だもの。筆記試験とは違い、その場で合格がわかるからいいよね。
リリーにお願いして朝のうちに寮の荷物は領地に送ってもらったし、研究室の物も後日リリーに後で送ってもらう事にした。
私は一足先に学院の先生にお礼をして領地に帰る。領地では先に帰っていた母はお帰りと抱きしめてくれた。
はぁ、これからどうしよう。
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