第9話これが世界との差
「円陣準備!狙撃部隊はその影に隠れてて。
第一突撃部隊は武器の準備を!」
私が何故みんなに配置につかせているのかと言うと四人組を組む時さっき話した三人と組むことになったのだが、私たちのチームは押しつけられる形でリーダーに選ばれてしまったのだ
「もう、よろしいでしょうか。」
試験官補助のメイド服をきた女の人に話しかけられ、「はい、もう初めて大丈夫です。」と伝えた。
彼女は壇上に上がり高らかに宣言する。
「では!これより第264回帝国学校実技試験を開始します!」と言う言葉と同時にピイイイと笛の音が鳴り響いた。
突撃部隊の人達は斬撃を飛ばしなな先生に近づいていく。
しかし斬撃は先生の目の前でシュァァと消し飛び霧散してしまった。
すると「あいつは僕らがやる」と後ろから声が聞こえて振り向く
さっき最高ランクと説明されていた2人だった。
「ぶっ潰してやるよ!」と1人が叫ぶと
先生を完全に覆い隠せる大きさの火を投げつけ先生に迫る。
しかしその目の前に先生は石を二つ投げ
ぶつかりカチィィィンという音と共に発生した火花に息を吹く。するとそれは迫り来る火の大きさを超え、それを飲み込んで襲ってきた。
するともう1人が
それらを凍らせて砕きドドドドドと氷塊をぶつけた。しかし先生の間合いに入った途端
溶けるように消えてしまう。
みんなが距離をとって戦っているが、
そこに遅れて来た近接部隊の1人の女の子が一気に詰めて彼の真横まで迫った。
「いいね、力も若いがそうゆう熱意に溢れたのは先生嫌いじゃない。」
彼は少し嬉しそうに彼女を見た。
「だが、その熱意に、理想に、実力がついて行かない場合、戦場ではただ命を無駄に散らしてしまうだけだ。」その瞬間先生は木の枝を持っていてそして大きく振りかぶり
「逃げろ!」
そう誰がが叫んだ瞬間だった。
ピーと同じタイミングで音が鳴った。
それは彼女の大剣は粉々に砕けた時の音でもなく彼女の全身の骨が砕け散った音でもなかった。
その音から一拍置いて地面が私たちでは視認出来ないスピードで抉られていく。そしてそこからとてつもないスピードで周りに砂埃が飛んでくる。その時見えた景色に私達は絶望した。遠くの薄く見える山に巨大な風穴が開き、山が崩落していることに。
その笛の音が遥か遠くに彼女が場外に出され最初の失格者となったと言う証の音だという事に。
時間を見るとまだ始まって30秒も経っていない。
ならこれはただのカウンターと言う事になる。カウンターは今回その攻撃された威力以上の力の使用は認められていない。
角度や込める方向を計算し同じ強さの力で
彼女を圧倒した。それだけで分かるこの埋めようの無い圧倒的な実力の差を
「こんなの勝てるわけない。」と誰かが呟いた。
その一声に先生の眉がピクッと動いた。
「なぁ。何で俺に勝てないって決めつけっ」
ドーーン!と急に後ろから鳴り響く轟音に先生の声が遮られる。
「いやはや、最近の奴らは人がまだ話してるのにはなしてないって決めつけて平気で無視してくるなんて、悲しいなぁ。」
と言いながらさっきの木の棒を振るい飛んできた物を吹き飛ばした。
それは銃弾だった。撃たれた方向にはスナイパーライフルを構える玲華ちゃんがいた。
彼女は反論する。
「違う、決めつけてないから攻撃した。
あと人を吹き飛ばす貴方の方がやばいと思う。」
うん、それに関してはめっちゃごもっとも。
そして玲華ちゃんのおかげで彼にもまだ通用すると分かった私達には戦意が戻り、一斉に攻撃を再開し始めた。
彼は斬りかかられたり、魔法が雨のように降り注ぐ中でカウンターを続け
ついに、「五分経過です!」ときて欲しくなかった時間がやってきてしまった。
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