第7話始まる実技試験

体感では1ヶ月ぐらい勉強をした感じだった。

やっと解放されたわたしは筆記試験を満点合格し、次の実技試験会場に向かっていた。


その道中に大きな礼拝所のような場所を通る。そこで驚いたのは沢山の花が入った

ガラスの棺に入っている10歳ぐらいの女の子をかたどったガラスの像が横たわっていた。

とても精巧な作りだったのでどうやって作ったのかキョンに教えてもらお。


他にも広い中庭や天使をかたどった巨大な噴水があったりなど芸術的な作品が沢山あった。そこを通り抜ける。


ここが実技試験の会場なのかな?


そこは大学の講堂のような場所だっだ。

もっと広い外でやるのかと思っていたから少し意外だった。


とりあえず私は指定された席に座り荷物の整理をしていると、


「お前が噂の冥鱗家のせがれか」と隣の同い年くらいの男の子に話しかけられた。


偉そうな口ぶりにイラッとしたので、


「そうですよ何か文句でも?」

と少し無愛想に応えると


「すまん、怒らせるつもりでいったわけじゃないんだ。

お前の事をフェニが気に入ってるって話を聞いてさ。今回勉強を教える係で顔に札を貼った人が来ただろあの人。」

「知ってるけど、その人がどうしたの?」

「どうしたもこうしたもないよ。あの人めっちゃ偉い人なんだぞ。」

「そうなの?あの体調崩してたひょろひょろの人が?」



それを聞くと真剣そうな顔をして

「帝王の中でも特別視されるくらい凄い政治では活躍してる人だ。

普通一人に使われて良い人じゃ無いんだよ」

「そうなの?私はそういう小難しい話は苦手だからなーそんなの全然聞いてなかった。

とゆうか君の名前はなんて言うの?

まだ聞いてなかったよね。」

「俺は聖鱗真綱だ。こっちでの名前はエコラ・リスシアだよろしく」

「私は冥鱗紫炎こっちの名前はよく分かんないけど、よろしく」


10分ぐらい待っただろうか。勢いよくバン!と木製の扉が開いた。



「やあ少年少女諸君。君達にはこれから実技試験が行ってもらう。

その試験にあたり欠場しているものや体調不良のものがある場合今教えてくれ。」


ズンズンと部屋の中に入ってきた、元気の良さそうな女性がそう叫んだ。


「去年よりは良い粒たちが揃っているな」

「!」


急に瞬間移動でこちらに近づいてきたのでちょっとびっくりした。


「まず言っておこう。君たちはすでに入学が決定されている。これは入学させるか否かを調べる試験ではなくあくまで力を図る試験だ。そしてこの試験去年は、」

「合格ライン、ランク5ハールの適正者1人、ですよね先生。」


真綱君が答えると「流石!やはり姉を超えるために手は抜いていないようだな。」


その会話は2人以外誰も喋らず重たい空気になっていたが、先生がパンパンと手を叩き


「そんな始まる前から終わったみたいなふいんきにするな。そうだ、自己紹介がまだだったな。

私はお前たちの担任の碧南だ。こっちの名前はイレス・ラスハトだ。よろしく。

趣味は勉強と練習、得意なことは軍事練習だ。」


それを言った途端、場の空気は固まった。


「まぁ、試験官がくるまで近くの物と自己紹介しておけこの試験はグループ組まないといけないからぼっちはきつくなるしな。」


「僕、水鱗芽衣です。よろしくお願いします」


と真綱君の奥に座る可愛い女の子が言ってきた。僕っ子かぁーイイねぇ!


「こんにちは!」と元気に返してあげると子犬みたいに可愛い顔で喜んでいた。


「玲華。よろしく」と隣の子がいわゆるスナイパーを磨いていた。

ギョッとしているとみんなも武器の手入れをしている。


私もメンテナンスは必ずしろと耳にタコが出来そうなほど言われたので、渡された綺麗な黒い双剣をピカピカに磨き上げた。

吸い込まれる様な黒色、すんばらしい!


「荷物を片付けて座れ!試験官がいらっしゃるぞ!」


と言われたので、と急いで片付け、ピシッと 背筋を伸ばす。


「やぁ、こんにちはみんな」


そんな子供の声が聞こえた。


瞬間心臓を握りつぶされるような、死がすぐそこに来ている感覚に襲われた。

今にも意識が飛びそうにやっていると、

「あぁごめんね、ちょっと力が出ててね、楽にしてくれ」


と言い私は顔をあげるとそこには顔に黒い目隠しをつけ美味しそうにチョコアイスを食べている子供の姿があった。




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