第5話地獄の量

もう考えんのやめよ。


さっきの話を聞いてそう思った。毎回そんな事かんがえてたら身が持たんわ。


「で、私は冥鱗家の姫だから呼び戻されたんですよね。」

「はい、あなたは16歳になられました。この国の学校に入るためにはその年齢にならないと耐えられませんので」

「それは具体的にどう言う、」

「そっ、それはお教え出来ません...」


あっ、この感じなんかやばいことされる?


「さて勉強いたしましょう。貴方には覚えてもらわないといけない事が沢山あるので」


言われた時ピキーンと背中に寒気が走った。

彼のあの目!あれは母さんと同じ、何処かを見ながら薄笑いをする目!人に人間がやれるレベルを超える事をさせるときの目。

…恐ろしく短い眼光、私でなきゃ見逃しちゃうね。

…さっき母さんが消えた時のも魔法の一種だろう。そんな魔法があり得る世界だ。


呪文とかが存在するとしてとてつもない時間と労力がかかるだろう。

絶対だるいやんけ。

ふっふっふ、よし逃げよう...

私はまじのマジで全力で走った。


すると私の体はえげつないスピードではしりだした。

異世界パワーすげーと思いながら全力で逃げていると、


「待ってください〜」と呼んでる声が聞こえる。

考えなしに飛び出したが、実際このまま逃げて右も左も分からない所に行っても意味はない。

逆にこれで母親の怒りを買うのはめんどくさい。怒ったら本気でやっばいからな、あの人


部屋に戻り、ドアをくぐった瞬間そこはさっきのような豪華な部屋ではなく、だだっ広い白い空間になった。


するとどこからか本棚が生えてきて椅子と机も出てきた。そして後ろから息絶え絶えの

キョンさんがやってきた。


「あ、お疲れ様でーす。」

「誰のせいですか!」

「ふふ、ナイスツッコミだなぁ君。」

「貴方、結構あの人に似てますね。」


むっ、アレと一緒にすんな。


「ヘッキチ!ウー誰が私の噂してる?」


「ここは僕の精神世界です。簡単にゆうと想像した物が出したりできたり出来る世界です。

まぁ起きたままみる夢ですね。

呪○廻戦の領○展開みたいなかんじです。」


意外と最新の地球の事知ってるんだな。


「これなら場所は取らないし時間も変化させられるのでいくらいても大丈夫です。

ですのでここで明日の学校の試験に間に合うように頑張りましょう♪」

笑いながら言ってきた。


「はぁ?明日?」


正直ドン引きだし、

内心、頭イってんのか?だ。

一つは明日が試験だって事

もう一つは目の前にある本の量だ。

上から見てるから分かるけど見える限りが本に包まれている。


普通に考えてテストはもっと余裕を持ってするものだし、この量を覚えるのもはっきり言って頭イカれてると思う。いやまじで!?


「この本はですね。帝王が学校を創立する時に世界中の本を読んでさまざまなことを知ってもらいたいと言う事でデータを公開してるのでこうやってできるんです」とかなんとか言ってきた。


もう知らん!だる!そう心の中で叫んだ。

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