第2話〜今度は本気で
事務所に着いてからは…もー忙しすぎるんだよなぁ。用意する金やらブツやら何やら馬鹿の一つ覚えのようにせっせと車に積んで。
それで拉致って…あー、誘拐じゃなくてボランティアで来てくれた翻訳出来る奴も用意して、それで警察に見つからないようにカモフラージュと賄賂…大変大変。
「ボスぅ、本当に外国のマフィアって大丈夫なんですかぁ?」
「小蘭は組長を信用していないのか?」
「スミレは黙ってろよ。またあのOLんとこで色々とシコタマやってる癖によ。」
ボスは黙ったままだった。まぁ、元々口数が多いって訳でもないしな?ペラペラ話されても気持ち悪ぃだけだ。
「ククッ、彼女の事はボクだけ知っていればいいんだよ。」
「きっしょ、さっさと行こうか。」
「こちらのセリフだよ。」
そんで車で移動。そんな遠くないところだけど、汚ねぇ所だよ。廃墟なんだが、相手のマフィアが指定した場所はセンスがない。
それでボスとマフィアのボスが色々と話した後に難なく交換できた。今後も良くしようぜーって話だったか?ボーッとしてたからよく分かんねぇな。
「これで取引、成立だ。」
「ちゃんとブツも金も交換出来た。それで終わりだな?さっさと帰れぇ帰れ。」
何故か、マフィアの親玉は笑いだした。外国のツボってのは変だ。
「ふふ…いやいや、これだけで終わりだと思わないでくれよ。我々はお前らヤクザを乗っ取って有効活用させてもらおう。」
後ろにいた下っ端が自分達に銃を向けてきた。そして発泡した。下っ端のシャブ中を盾にしてボスを助けた。いやー、コイツら持ってきてよかった。
「ボス!大丈夫ですか?」
「命令よ。奴らを日本海に沈めなさい。」
「いつも通りって事ね。」
自分はスミレにライフルを貰い、ヘッドショットを心がけてお見舞した。ふぅー1発でイケるのはやっぱり気持ちいいな。
「チッ…アイツら、ボク達の所でも扱っていない最新型の銃を持ってるぞ?」
「…テメェら舐めた態度取ってくれたな。ついでに銃も貰ってきてやんよ。」
「ふぅん。オマエも気が利くんだな。」
それからは大変だった。まさかロケットランチャーを持っていた奴がいたなんてな。近距離武器も意外と持っている奴もいたし、ちょっと自分、小蘭ちゃん死にかけ。
「あーいってぇなぁ。」
「そりゃ弾丸の嵐に突っ込んだからね、だが軽傷で済んだのは良かった。死体がもう一つ増えていたら…ちょっと面倒だ。」
スミレは自分の部下を使って死体と戦利品をボスの近くに集めている。
「あーはいはい。義理もクソもねぇのね?ボスとその他は大丈夫、後は任せた。」
「どこにいくつもりだ?」
「まだ生き残りがいる、ソイツは大通りに逃げちまったから追いかけんだよ。」
走った。走ったら腹の血が出てくるけど包帯巻かれているし、大丈夫だと思う。本当にちょっとヤバいんだけどな。
「なんというか…馬鹿なのか?」
「テメェ!聞こえているからな!」
部下数人を連れて、逃げている雑魚を押し倒した。最期には首を
部下に頼んで死体を運んでもらったけど…ついでに自分も運んでもらった方がよかったな。傷が痛いなぁ。ジンジンいってる。
「…っ、やっぱり傷が深いなぁ。」
もう夜だ。だが、夜でよかった。血の赤さは誤魔化せるからな。
「き、きみっ?!どうしたのよその怪我。」
後ろにいたのは私服の蹴鞠島チャンだった。今日は本当に運がない。
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