反社の幹部は婦警にゾッコン

第1話〜ウブなのは知ってる

婦警にちょっかいをかけて何が悪いんだよ。


自分、小蘭こらんって言うんだけど…これは自分でつけたんだぁ。

元々親がDQNネームつけたんだけどさ。生まれた時からずっと馬鹿にされていたよ、ありがとうね♡


あ、もう殺してたから居なかったんだった。忘れてたわ。あの気色悪い死体処理屋に死体処理頼んでたの忘れてたわ。


そんなこんなで今は体に刺青入れるのが趣味の社会のゴミになりましたーイェーイ。


今はサツに追いかけ回されてるんだけどね。


「待ちなさいよー!今日こそ犯罪の元凶ヤクザを捕まえるために来たのよ!さっさとお縄につきなさい!」

「やなこった。いつも飽きないよねぇ。蹴鞠島けまりしまチャンこっちよぉ〜!」


このムチムチした体型の警察は蹴鞠島。見つけるのだけは有能なんだけど、捕まえるのが恐ろしく下手。


それに加えて馬鹿だから色んな嘘に騙される。あ、何回もね?


「あ、あそこに猫を轢き殺している小学生がいるぞー。」

「えっ?!ど、どこ?どこにいるのよ?」

「チョロいなぁ。」


ほら今も騙されただろ?マジで昔から純粋だから警察に向いてないんだよ。こうやって鬼ごっこしてると子供時代を思い出すなぁ。


あ、自分の親は虐待魔だったから外に出れなかったんだった、虐なんつって!おもんな、死のう。


「はぁあ…疲れたなぁ。」

「どこにもそんな野蛮な小学生なんて居ないじゃないの!もうこれで何回目よ。」


おっと路地裏なら撒けると思ったけど、無理だったか。


「お、今日は早いな。それじゃあお迎えがあるんで…ン、」

「ん?ンン!!…っはぁ、な、なな?!」

「やっぱりウブだよなぁ、毎回やってんのに毎回引っかかんだから。癖になってんの?」


はぁー唇柔らか、今日1日は頑張れるわ。


お目当ての事は出来たし、さっさと車に乗るか。後ろでギャンギャン騒いでるけどもう満足したし事務所に帰ろ。


後ろを見ると顔真っ赤で、スマホに連絡している。応援を呼んでも無駄なんだけどな。


「また小蘭こらんさん、あの婦警と遊んできたんですか?飽きないですね。」

「まだまだソフトな遊びしてるからいいだろ?あの死体処理屋なんざ死体の横で、隣の部屋盗聴しながら…うぇ、それよりかはマシの自信はあるね。」


ま、自分はまだまだ純粋という事で。あ、そういえば100人いってたけ?殺人の方もだけどな。男女きっちり半分!


これって意外に凄いんだよ?


「次は結構デケェ取引だよね、その時に自分も居なきゃなんないんでしょ?ウチのボスは何を考えてんだか。」

「幹部も部下も警備に着くそうですから。今回の取引は海外のマフィア相手だそうで。これが成功すれば、本居組も…」

「あーはいはい。そういうの興味ねぇんだ。」


ったく、その日は蹴鞠島チャンのお部屋のベットで寝ようと思ってたのによ。


そして車は事務所に着いた。


  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る