河童の甲羅を背負いし者
にさおかずてる
一 死体を掘り返したこと
山道の端に連中が捨てていった
やがて、土ん中から頭のてっぺんが出てきて、顔もちらっと見えた。
おれは
そう、手遅れだったんだ。山賊が去ったと見るや、おれはすぐに土を掘りはじめたんだがな、喜兵衛は窒息して死んじまった。
それに穴から体を出してやることもできねえ。背中につけてる甲羅が重かったからな。
そう、甲羅だ。
河童からもらったという本物のやつさ、こいつは喜兵衛をほんのちょっとの間だけ幸せにしたけど、そのあとで、山賊に生き埋めにされるという最悪の事態を招き寄せたのさ。
話を続けるのに、少し時間を前に戻そう。そうじゃねえと、うまく説明できねえからな。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます