8話目海さん、そんなこと言っちゃダメっすよ

夜ご飯を食べ終わり、リビングでゆっくりしていると、唐突に海がこんなことを聞いてきた。

「ねぇ、光喜ってさ、もし、私みたいな人から「好きです。結婚を前提に付き合ってください。」て言われたらどうする?」

「どうするというのは、付き合うか、断るかってこと?」

「うん。」

「付き合いたいとおもったら付き合うけど。なんで?」

と俺が答えると、海は少しびっくりした表情をして

「体は男なのに?」

と聞いてきたので

「一緒にいたいと思ったら付き合うさ。それがたとえ海みたいな人だとしても。そっちの方が人生楽しめるでしょ。」

と俺は思ったことをそのまま言うと、

「子供は産めないんだよ?、性行為も出来ないんだよ?ずっと童貞のままだよ?それでもいいの?」

と顔を近づけて早口で言ってきたので

「俺は、同性であろうが、異性であろうが、一緒にいたいと思った人と付き合うよ!その方が生きるためのモチベーションが上がるでしょ?」

と言うと、

「じゃあ、もし、私がって言ったらこー君の はどうするの?」

と海は言う。それを言った後に「あ、私の本心を言っちゃった…」と言い、「ごめんね。少し外にでてくるよ」と言って玄関に向かって行くが、俺は海の腕を掴んで引き止める。すると、海が

「離してよ!どうせ口ではそう言ってるけど断るんでしょ?!なら外に行かせてよ!」

と言ってきたので

「急になんでそんなことを聞いたの?それを説明してよ。」

と言うと「ごめん。」と言ってその場に座る。

そして

「だって、あの時、名前を呼ばないと助けてくれなかったし、スーパーでは女の人と親しく話してたし。だからね、その…不安になって聞いたの。そしたら本音が出ちゃったんだ。」

という説明を聞き終わるとため息をついて

「お前は、馬鹿なのか?俺は言ったよな?「同性であろうが、異性であろうが、一緒にいたいと思った人と付き合うよ」って。」

と僕は答えると、海が

「はっきり言ってくれなきゃわかんないよ!私、馬鹿だから!」

と泣きながら言ってきたので、

「お前も恋愛対象に入るってことだよ。」

と俺が答える。

すると

「私、返事聞いてないけど。」

と海に言われたので

「こちらこそお願いします。」

と恥ずかしさを堪えて言う。すると、「嬉しい!こー君、私もしゅき!」と言って抱きついてきた。


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