#21 キヨカと東雲母の初トーク




 週末土曜日。


 今日はウチで期末試験の勉強会をする為、キヨカの家まで迎えに来ている。



 キヨカの家からウチへ向かう道すがら


『今日、ウチに母親とねーちゃん居るから』


「おぉ? おねーさんも居るのですか」


『先に話すけど、ウチのねーちゃん、数年前に問題起こして高校退学になってからずっとニートだからさ。 それで、もし顔会わせても学生時代のこととか質問したりしないでね。超絶凹んですぐ引きこもるから』


「エェ!? わたし会ってもだいじょーぶです? っていうか、セージくんと全然違うんですね」


『昔は凄い優等生だったんだけどね。 色々有って道踏み外しておかしくなっちゃんたんだよ。 俺もあまりその辺は話したくないから、今は詳しくはカンベンな。 それに多分ねーちゃん、ウチに誰か来た時は滅多に部屋から出てこないし、今までキヨカがウチ来た時も実は居たんだけどね。まぁ母親の方はいたって普通だからさ』


「分かりました! お嫁アピールはお母さまにすればいいんですね?」


『いや、そんなアピールしなくていいから!』


「ふふふ、じょーだんですよ、じょーだん」


キヨカのことだから、油断できねぇ・・・

『やっぱり、ウチで勉強会なんて言わなきゃよかったかな・・・』







 ウチに着いて家に上がり、リビングに居た母親にキヨカを紹介する。


『この子が話してた彼女の鈴宮キヨカさんね』


「いつもセージくんにはお世話になっています。 鈴宮と申します。 セージくんとは結婚を前提にお付き合いをさせて頂いております」


『こらこら!勝手に結婚の話し進めるな!』


「あらら、可愛いのにちょっと残念な子かしら? でも面白いお嬢さんね。ふふふ」


 鈴宮、両手握り拳で

「ヨシ! ツカミはおっけい!!!」


『いや、ツカめてないし、残念な子だって言われてるし。っていうかキヨカ、初対面なのにすげーな』


「セージくんが鈍感だから、強引にでも私が頑張らないといけないですからね!」


「本当に面白いお嬢さんね。 これからもセージのことよろしくね」


「はい!お任せ下さい、お母さま!」






 これ以上、母親の前に居ると何言い出すか分かったもんじゃないから、とっとと自分の部屋に連れて行く。


「えへへ、お母さまにセージくんのこと任されちゃった☆」


こういう時は・・・スルーだ!

『それじゃ、勉強始めるぞ。 ・・・今日は勝負下着は無しだからな』


「・・・・」


『無しだからな!』


「・・・ちゅーくらいは、良いと思うのですが?」


 上目使いで甘えるような声で、キスしたいというキヨカ


 ぬぬぬ

 悔しいけど、可愛い


『もう! 今日は1回だけ! 後は勉強!』


 そう言って抱き寄せてキスする。


『はいお終い! 勉強するよ!』


「デヘヘヘヘ」


そして2時間後


『ふぅ、とりあえず数学は今日のところはココまでにして、次英語行くか。 その前に少しだけ休憩ね』


「はい・・・疲れました・・・そろそろ次のちゅーを所望したいと思います」


『最初に今日は1回だけって言ったじゃん!』


「・・・所望します・・・」

また上目使い


『あーもう!』


ぶちゅっとして

『今度こそお終い!』


「デへへへへ、いつも甘やかしてくれるセージくん、大好き♡」




 結局この後も、休憩の度にキスをおねだりされ、何度もキスした。





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