第二部 イチャイチャと団欒
#20 恋を実らせ無敵キヨカ
「セージくんセージくん♪」
『おう、どした、キヨカ』
「呼んでみただけ♪ デヘヘヘ」
『・・・顔緩みきってて、ちょっとキモイよ?』
「んもう!愛しのカノジョにそれは酷いんじゃない!?」
『いや、特に酷いとは思わないけど』
「はぁ・・・そうだった。私のダーリンはこういう人だった・・・」
『だから、教室でダーリンとか呼ぶの止めてくれない?』
「なんでよ! 可愛いカノジョにダーリンって呼ばれたら、ふつー嬉しいでしょ???」
『いや、特に。 っていうか、カレシをダーリンって呼んじゃうとか、自分のこと可愛いカノジョとか言っちゃうの、普通に痛いぞ? なんかやっぱりキヨカって若干飯塚入ってるよな』
「はぁぁぁぁぁ??? なんで私があんな拗らせクソぼっちと一緒なのよ!」
『そういうトコ。 直ぐ興奮するトコとかも似てるね。 キヨカも拗らせちゃってるよね』
「・・・・ひどひ・・・あんなにおっぱい触らせてあげたの『わぁぁぁ!それ以上言うな!ココ教室!』
俺が慌ててキヨカを黙らせようとした瞬間、泣きマネしていたキヨカの表情が一瞬ニヤリとした。
『みなさ~~ん!セージくんはおっぱい大好き、おっぱい星人で~~っす!』
幼馴染の呪縛から解放され、初恋を実らせた鈴宮キヨカは、今や怖い物無しのモンスターと化した。
というか、多分元から本性はこんな子なんだろう。お母さんもこんな感じだし。
大人しそうで控えめな優等生っぽく見えていたのは、飯塚の存在のせいで抑圧されて目立たない様に大人しくしていただけなんだと思う。
『はぁ、もう良いよ。俺が悪かったよ。 で、週末のテスト勉強はキヨカの家でいいの? それともたまには俺んちでする?』
「そうですねぇ、セージくんのご家族にも一度挨拶したいことだし、セージくんのお家で!」
『あいよ。 じゃぁ、朝迎えに行くから勉強の準備しといてね』
「え?勉強の準備だけでいいんですか? ご要望とあらば新作のランジェリーなども」
『はぁ・・・もう好きにして』
「あらあら、最近ノリが悪いですね。 以前なら「なんの勉強会するつもりなんだよ!」ってつっこんでくれたのに。もう倦怠期ですか?」
『・・・・・・』
最近分かってきた。
ここで構うと更に調子にのって騒ぎ出すだろう。
沈黙は金
「もしもーし? 聞こえてますか~?」ツンツンツンツンツンツン
『人前でほっぺをツンツンするのやめーい!』
「やっと反応してくれた♪ あと5秒反応するのが遅かったら、ちゅーする所でしたよ?」
誰だよ、キヨカのこと、理想的な彼女だって言ったやつ
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