#15 ざまぁに巻き込まれた
一言言わせてもらおう。
最近の鈴宮、チョーシに乗って警戒心無さすぎ!!
テストで成績が上がったせいか、それとも最近飯塚に絡まれなくなったからなのか・・・多分両方だろう。ってことは俺のせいか・・・。
だからと言って! 教室では人目も気にせず俺に絡んでばかり来るし、水曜日以外の図書当番無い日も、放課後は俺と一緒に帰る。
いや、友達だし、仲良くするのは別に良いんだけどさ、飯塚を見てくれよ。
アイツ、めっちゃ俺のこと睨んでるんだぜ?
アイツにしてみれば、今鈴宮に無視されてるのも俺が裏で糸引いてるって思われてるんじゃないの?
まぁ、その通りの事実なんだけどさ。
飯塚に関しては自業自得だし、ザマミロって思うんだけど、逆恨みでもされて俺刺されたりしないよね?
っていうか! 飯塚よりも鈴宮!
お前、気になってた男子はどうなったんだよ!
付き合うのかどうするのか、まだ返事聞いてないぞ!
俺に付き纏ってる暇あったら、そいつにアプローチの1つでもしろよ!
ってことで、チョーシに乗ってる鈴宮を戒めることにした。
『鈴宮さんや、君、気になる男子居るっていってたよね? その話しどーなったの?』
「え? そんなこと言いましたっけ?」
『コラとぼけるな、好きな人は分かんないけど気になる人なら居るってハッキリ言ってたぞ。 そいつと付き合えば飯塚に彼氏ヅラされなくなるだろうって話しだっただろ』
「あー、そんな話ししてましたね」
『で、どうなの?』
「っていうか、それ分かってて言ってるんです? それとも全然気づいてないまま言ってるんです?」
『んんん?どゆこと? さっぱり意味わかんないんだけど?』
「む~、まだ内緒です。 そんなことよりセージくん!今日もセージくんのお家に行ってもいいですか?」
『だから、なんで俺んちばっか来るんだよ! 鈴宮さんのせいで最近飯塚にめっちゃ目の敵にされてんだぞ俺! 刺されたらどーすんだよ!』
「だいじょーぶだいじょーぶ、あの人にそんな度胸ないから、ほっとけばだいじょーぶ」
『いや、その度胸無しに付き纏われてびーびー泣いてたのはどこのドイツだよ! ってほら!早速飯塚が俺のこと殺意篭った目で睨んでるぞ!』
すると鈴宮が飯塚に負けないくらいの殺意の篭った目で、飯塚をニラみ返した。
『ちょ、ちょっと鈴宮さん? そんなに挑発したら、陰キャの飯塚だって流石に黙ってないぞ? キレて暴れ出したりしたらメンドクサイことになるぞ?』
「望むところだよ。 ケーキ食べられた恨み、晴らしてやるんだから」
うわ、こえぇ
鈴宮、怒ると怖いんだな
覚えておこっと。
すると、飯塚が席を立ち、俺たちの方へ向かって歩いてきた。
ほら、だから言わんこっちゃない
「キヨカ、お前はそいつに騙されてる! そいつは女ったらしのクズ野郎だ!」
え?俺のこと?
「はぁぁあぁ? バカじゃないの? アンタみたいな勘違い拗らせ俺様クソぼっちのケーキ泥棒がナニ言ってるの?」
うわ、鈴宮激オコだ
容赦ないな
「だから!キヨカはその女ったらしに騙されてるんだよ! ソイツに散々遊ばれて捨てられる前に、俺のところに戻って来いよ!」
だから、その女ったらしってダレだよ!
「アナタね、いい加減にして。 セージくんは私の大事な大事な愛しのダーリンなんだから!」
ええ?鈴宮、今何て言った?
ダーリン???
「クッ・・・やっぱりソイツに弄ばれてるのか! キヨカの処女とおっぱいは僕の物になるはずだったのに!!!!ちくしょー!」
え?飯塚ナニ吠えてんの?
ふつーにキモイんだけど。
「キッモ!!!!! っていうか、私の処女もおっぱいもぜ~んぶセージくんにあげちゃったから! ざ~んね~んでしたぁ~♪」
コラコラコラ!ウソ言っちゃいかんだろ!
っていうか、教室でナニ言い出してんだよ!!!
「ちくしょー! 僕のが先に好きだったのに! お前みたいなビッチなんてこっちから願い下げだぁっぁぁ!!! うあぁぁぁぁぁん」
飯塚は泣きながら叫ぶと、号泣しながら教室を飛び出して行った。
いや、先に好きだったとか言われても、知らんがな
ていうか、泣くと俺様キャラじゃなくなるのな
う~ん、ざまぁ展開なんだけど、なんだろ。
コレ、ふつーに俺もダメージ受けてない?
「ふ~、スッキリした☆」
『いやいやいや!スッキリしねーよ! なんで俺がダーリンになってるんだよ! エッチどころかおっぱいだって触ったこと無いでしょぉ!』
「エー、だってセージくんが、いざとなったら利用して良いって言ってたもん♪」
『まてまてまて、利用して良いとは言ったけど、今のはどう見ても悪用だろ!』
「そんなことより、今日も一緒に帰ろうね☆ ダーリン♪」
ダメだコイツ
俺が思ってた以上にチョーシに乗ってやがる。
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