第3話 見えない彼と見える彼女

第3話


ど、どうしよう!?


どう、誤魔化せば…


「はぁ、高校に入ってからずっと着けられてる感覚があったが、こんなギャルっぽい奴とはな…。見た目で判断しちゃ駄目なのは、本当だな……」

「えっ?私が着け始めたのは、昨日からだよ?」

「えっ?」

「えっ?」


もしかして、私以外にも居る?


「…ま、まぁ、良い。何で着けてるのか答えて貰うぞ。」

「そ、それは別に良いんだけどさ…」

「良いのか…」

「まず、ゆっくり話せる所に行かない?」

「…何をする気だ?」

「何もしないよ、むしろ…」


君に憑いてるこの化け物の方が、何かしてきそうで怖いのです。


ほら、見て?


滅茶苦茶怖い顔で睨んできてるのよ?


『殺意だけで人って殺せるのかも?』って思う位に圧が強いんだよ?


「ねっ、お願い!」

「はぁ、解った…。で、何処に行くんだ?」

「屋上だよ、彼処なら人があんまり居ないしね。」


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屋上に辿り着いた私は、懐からとある眼鏡を取り出す。


「ん?眼鏡?お前、目が悪いのか?」

「いや、これは伊達メガネ。度は入ってないよ。」

「じゃあ、何で…」

「これ、着けてみて。」

「えっ?」

「良いから…」

「何でだ?」

「ほら、早く!」

「わ、解ったよ…」


と、やっと着けて貰える。


実はこの眼鏡、霊とかが見える様になる便利グッズだ。


因みに、製作者by私です♪


これを着けて貰って、事情を説明しよう!


「ちゃんと着けたが…」

「じゃあ、後ろを向いてみて!」

「ったく、一体何を…………………………………」


あっ、固まった。


まぁ、そうなるよね…


私だって、そうなったし…


「…何これ、コイツ?」

「君に憑いてる悪霊。」

「お前も見えてるの、コレ?」

「うん。」

「この眼鏡の仕掛けじゃなくて?」

「私そんな器用な事できないもん。」

「えぇ…」


信じてないみたいだね、なら…


「じゃあ、現実を教えてあげるよ。えいっ♪」

「なっ、いきなり何を!?」


私は思いっきり、彼に抱き着いた。


そうすれば、必ず…


『『殺す!』』


「きゃっ!」

「なっ!?」


悪霊の一凪で、私達はふっ飛ばされる。


やっぱり、強い…


でも…


「成程、これは現実か…」

「う、うん。想像以上にヤバいみたいだけどね。」


でも、他にも気を付けなきゃいけない事があるみたいだ。


だって…


「気配が増えちゃったかぁ…」


抱き着いた時、声が2つ聞こえた。


殺意も、2つ貰った。


彼、一体何をしたの?


続く

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