番外編8 誰も知らないおとぎ話 病みを知る者

番外編8


こうして、集落は滅んだ。


そして、龍馬はこの世界から居なくなった。


誰の記憶、歴史、心から全て。


でも、覚えている者が独り…


「よしよし、たんとお食べ。」


そう、依織だ。


彼女が、彼女だけが龍馬を覚えている。


彼と作った子供でさえ、彼の事を忘れているのにも関わらずだ。


「ふふ、元気な子だね。」


彼女の子は普通の人間だった。


勿論、彼女は元々普通の人間だったのだ。


当然の話ではある。


だが…


「貴方は私の血を継いでいる。だから、必ず私と同じを繋ぎ、継ぎ、知る者が現れる。」


この血が途絶えない限り、絶対に…


だから、その時は…


「頑張りなさい。どんな手を使っても自分の物にしなさい。それが霜崎の運命なのだから。」


この鬼の名は、霜崎 依織。


歴史の影に隠れ、現代にも病みを蔓延らせる病魔の化性である。


終わり


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酷い話だったね、本当に…


それに食われた人も酷い事になる。


愛ほど怖い感情は無いよ。


少なくとも、傍観者ちゃんはそう思うね。


これを踏まえて、彼女の結末をどうなるか…


…本当に楽しみだ。


続く

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