第7話 襲撃 二度目の始まり

第7話


竜馬side


ストーカー対策として登下校を一緒にする様になって、一週間か経った。


伊織曰く、日に日に寄せられる気配が強くなってるとの事。


そろそろ、何か動いてきそうだな…


警戒しとかないと…


そう思いながら、伊織の中学の前で待つ。


そろそろ、来る頃かな?


そう思っていると…


「はぁはぁ…」


何か走って息切れしている可哀想な奴が現れた。


何だ、コイツ?


もしかして、体力無いのにいきなり全力疾走しておバカさんか?


ダメだろ、全く…


そう思いながら、再び伊織を待とうとすると…


「喰らえ、この邪魔者が!」

「なっ!?って、危ねぇ!」


いきなり、スプレーみたいなのをかけられそうになった。


何だあれ、普通の消臭剤とかじゃないな…


まさか、目潰しスプレーか?


何でもってたんだよ、そんな物!


「まさか、避けるなんてね!でも、これは避けられないだろ!」

「しまっ、がっ……」


体勢を崩した瞬間の隙を突かれ、何かを捻り込まれる。


痛い、イタイ、痛い、イタイ、痛いイタイ痛いイタイ痛いイタイ痛いイタイ痛いイタイ痛いイタイ痛いイタイ痛いイタイ痛いイタイ痛いイタイ痛いイタイ痛いイタイ痛いイタイ痛いイタイ痛いイタイ痛いイタイ痛いイタイ痛いイタイ痛いイタイ痛いイタイ痛いイタイ痛いイタイ痛いイタイ痛いイタイ痛いイタイ痛いイタイ痛いイタイ痛いイタイ痛いイタイ痛いイタイ痛いイタイ痛いイタイ痛いイタイ痛いイタイ痛いイタイ痛いイタイ痛いイタイ痛いイタイ痛い!


くそっ、ナイフか!


はぁはぁ、これじゃあ爺ちゃんの二の舞じゃねぇか!


だが…


「ナメんじゃねぇぞ、クソ野郎!」


勝ち誇っている奴に、強烈な蹴りを喰らわせてやる。


諸に顔に直撃した。


どうだ、結構効くだろう?


「な、何で…死なないんだ!」

「馬鹿か、お前…はぁはぁ、ちゃんと急所を……狙えよ。あ、ああ、胸とか心臓とか狙わないと、そう簡単に倒れねぇし、殺せねぇぞ?」


これは爺ちゃんの受けおり。


というか、爺ちゃんの実体験だ。


まさか、俺も身を以て体験するとはな…


クソっ、ちゃんとジャンプ用意すれば良かった…


『リュー君、マガジンやサンデーも良いよ!』


「誰!?」


いや、気の所為か…


幻聴だな…


「ごちゃごちゃ騒ぐな!大人しく僕に殺されろ!」


あの野郎、絶対喧嘩とかした事ないだろ!


滅茶苦茶に刃物を振り回しながら近付いてきてきやがる!


刃物が無ければ楽勝なのに、面倒だなコイツ!


「がっ!」

「どうだ、これで死ね!」


肩に刃物が刺さる…


痛いなぁ、コイツ!


ていうか、これで死ぬ訳ないだろ!


滅茶苦茶痛いが、これなら…


「捕まえたぞ、クソ野郎。」

「えっ…」

「これで落ちてろ!」


全力で拳をぶちかます。


これで倒れてくれよ!


ぶっちゃけ、俺は爺ちゃんみたいに耐久鬼じゃないんだからさ!


「うっ、がはっ…うぅ……」

「はぁはぁ、駄目だ…フラフラする……」


血ってこんなに流すと、こうなるんだな…


あっ、ヤバいコレ…


意識が…


「お兄ちゃん!」


い、伊織……


続く

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