第4話 君にはどう見えるのか?
第4話
竜馬side
俺には妹が居るらしい。
正確には、義妹らしいが…
彼女は俺に懐いていた。
よく、一緒に寝たりもした。
何かよく臭いを嗅がれたり、抱きつかれたり、手を握られたりしたが…
特に臭いを嗅ぐ時はやけにはぁはぁしてたが…
でも、俺にとっては他人みたいな物だった。
だが、妹だ。
だから、何も考えない様にしていた。
しかし…
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伊織side
あの事故から数年経ち、私は中学生に、お兄ちゃんは高校生になった。
中学生になった私はよく告白される様になった。
今日も…
「霧崎さん!俺と付き合ってください!」
「ごめんなさい、貴方の事をよく知らないし、タイプじゃないし、好きな人が居るから、付き合えません。」
と、いつもこんな感じで断る。
時々逆上する人も居るが、そういう人は力で捻じ伏せている。
義理の祖父の教育様々だね♪
「はぁ、ダメだったなぁ…」
フッた身だが、一応嬉しい物だ。
いや、告白された事自体は気持ち悪い物だ。
だが、都合が良い物とは思っていた。
お兄ちゃんを諦める機会に巡り合うかもしれないからだ。
だが…
「美味しそうじゃないし、不味そうな臭いがする…」
あの時から、私の嗅覚と味覚は敏感になった。
後、心做しながら目や耳も良くなった気もする。
「こんな基準で判断する私は可笑しいのかな?」
いや、可笑しいだろう。
でも、我慢できない。
お兄ちゃんを諦める為に妥協しようとしてるのにも関わらずだ。
「それもこれも、お兄ちゃんが悪い!」
あんなにも良い匂いを、美味しそうな身体をしているお兄ちゃんが悪いんだ!
「はぁ、疲れた。帰ったら、お兄ちゃんの匂いが付いたTシャツでも嗅ごう。」
そう思いながら、帰路に着く。
そして、直ぐに異変に気付いた。
ピト、ピトピト、ピトピトピト。
誰か…着いて来ている?
気配はする。音もする。臭いもする。
何だ、これ?
自意識過剰なのだろうか?
…うん、早く帰ろう!
私は全速力で駆け抜ける。
これなら、相手も追いつけない筈だ!
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???side
「あれ?気が付かれたのかな?でも、離れてるし、それはないか…」
彼女は綺麗だ。
あの中学には有象無象しか居なかったが、彼女は違う。
美しく、可愛らしく、女神の様であり、天使の様でもある。
はぁはぁ、彼女の事を考えるだけで勃起してしまうよ!
「待っててね、伊織ちゃん!必ず僕の物にしてあげるからね!」
続く
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