第12話 私を超えられるのは唯一人…

第12話


裏朱里side


コイツの能力はタイムループ、自分じゃないがリュー君を殺す事で過去に戻る死に戻りの力じゃない。


全く、道理でやり直す度に強くなってる訳だ。


お前の能力は…


「自分の大切な存在…リュー君を犠牲にする事で、物だ!」


全く、反吐が出る物だ。


どの世界でも私は間違いなく嘆いているだろう。


もしかしたら、世界を滅ぼしてるかもしれない。


だって、そうだろう?


私からリュー君を奪っておいて、別の世界へ逃げた挙げ句、のうのうと幸せになろうとしているのだから…


「何回も何回も飛んで、その度にリュー君を殺して、お前は心が痛まなかったの?それ程までにお前は狂っていたの?」


サイコパス、異常者の考えなど理解できる気はしないが、私はそう問いかける。


確かめなければいけないからだ。


この答えによって、私が取る行動は変わるから…


「痛まない。私はリュー君を殺した愛しただけだ。リュー君を傷付けた癖に、それを理解…知ろうともしない破綻者とは違う!」


うん、断罪ギルティ


コイツとはやはり、相容れない。


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表朱里side


痛まないと言ったのは嘘だ。


むしろ、あの日リュー君を殺した時からずっと痛みに苦しみ続けている。


でも、私はそれから目を逸らし続けていた。


そうじゃないと、私は壊れてしまうから…


でも、私は出会った。


渡す気は更々ない。


でも、託しても良い人達に。


だから、私の力を初めて自分以外の為に使う決意をした。


チャンスは平等に、ね。


だが、それにはコイツが邪魔だ。


コイツだけにはチャンスは渡さない。


お前は此処で滅ぼして、次の世界には連れていかない。


大丈夫、私は負けない。


リュー君、力を貸して…


「負ける準備は出来てる化け物?」

「此方の台詞よ、化け物。」


お互いが睨み合い、武器を構える。


此処は私達の精神世界だ、これ位はお互いにお茶の子さいさいだ。


さて、やろうか…


「「かかってこい、化け物!此処から先は、私の独壇場セカイだ!」」


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竜馬side


「朱里?」


ふと、朱里の事が気に掛かった。


彼女はもう家で寝ている筈だ。


だが、何故か気になったのだ。


まるで、彼女が様な…


「気にし過ぎだろ、俺…」


彼女バカにも程がある…


だが…


「あれ、何で…」


涙が溢れて止まらなかった。


どうしてだか解らない。


だが、無性に朱里に会いたくなった。


だが、今は真夜中だ。


流石に不味いだろう…


俺は明日起きたら直ぐに朱里に会おうと決め、深く眠る様に布団を被ったのだった。


続く

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