第12話 私を超えられるのは唯一人…
第12話
裏朱里side
コイツの能力はタイムループ、自分じゃないがリュー君を殺す事で過去に戻る死に戻りの力じゃない。
全く、道理でやり直す度に強くなってる訳だ。
お前の能力は…
「自分の大切な存在…リュー君を犠牲にする事で、並行世界に自分の魂を飛ばす物だ!」
全く、反吐が出る物だ。
どの世界でも私は間違いなく嘆いているだろう。
もしかしたら、世界を滅ぼしてるかもしれない。
だって、そうだろう?
私からリュー君を奪っておいて、別の世界へ逃げた挙げ句、のうのうと幸せになろうとしているのだから…
「何回も何回も飛んで、その度にリュー君を殺して、お前は心が痛まなかったの?それ程までにお前は狂っていたの?」
サイコパス、異常者の考えなど理解できる気はしないが、私はそう問いかける。
確かめなければいけないからだ。
この答えによって、私が取る行動は変わるから…
「痛まない。私はリュー君を
うん、
コイツとはやはり、相容れない。
-----------------------------------------------------------------
表朱里side
痛まないと言ったのは嘘だ。
むしろ、あの日リュー君を殺した時からずっと痛みに苦しみ続けている。
でも、私はそれから目を逸らし続けていた。
そうじゃないと、私は壊れてしまうから…
でも、私は出会った。
渡す気は更々ない。
でも、託しても良い人達に。
だから、私の力を初めて自分以外の為に使う決意をした。
チャンスは平等に、ね。
だが、それにはコイツが邪魔だ。
コイツだけにはチャンスは渡さない。
お前は此処で滅ぼして、次の世界には連れていかない。
大丈夫、私は負けない。
リュー君、力を貸して…
「負ける準備は出来てる
「此方の台詞よ、
お互いが睨み合い、武器を構える。
此処は私達の精神世界だ、これ位はお互いにお茶の子さいさいだ。
さて、やろうか…
「「かかってこい、
----------------------------------------------------------------
竜馬side
「朱里?」
ふと、朱里の事が気に掛かった。
彼女はもう家で寝ている筈だ。
だが、何故か気になったのだ。
まるで、彼女が死んだ様な…
「気にし過ぎだろ、俺…」
彼女バカにも程がある…
だが…
「あれ、何で…」
涙が溢れて止まらなかった。
どうしてだか解らない。
だが、無性に朱里に会いたくなった。
だが、今は真夜中だ。
流石に不味いだろう…
俺は明日起きたら直ぐに朱里に会おうと決め、深く眠る様に布団を被ったのだった。
続く
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます