第10話 真に化け物なのは何?

第10話


表朱里side


リュー君と繋がった日から、裏の私…化け物はずっと泣いていた。


それは別に良い。


ざまぁみろとしか思わないのだが…


(リュー君が、リュー君が汚れちゃったよぉ…)


何か思ってたのと違うというか…


これ、自分が汚された事じゃなくて、リュー君自身に起きた事を悲しんでない?


うん、可笑しい。


解ってたけど、コイツ可笑しいよ(割とブーメランな気もするが棚上げします)…


…仕方がない。


本当は妊娠して、私とリュー君との間に子供を作って産んだ後にする予定だったのだが…


…予定を繰り上げるとしよう。


はぁ、人生って何で思い通りに行かないんだろう?


---------------------------------------------------------------------


裏朱里side


「あれ、此処は…」

「遅いよ、どんだけ泣き疲れてるの?」


目を覚ますと、真っ暗な空間が裁判所みたいな場所に変わっていた。


私は被告人が立つ場所、もう一人の化け物は裁判長が座る所に座っていた。


「まず、聞く事が一つある…」

「な、何!?」

「どうして、リュー君を傷付けた?」


……………………………………………………はぁ?


この化け物は何て言った?


私をバカにしているの?


ふざけるにも程がある。


化け物の思考が理解できないのは本当らしい。


「私がリュー君を傷付ける訳ないでしょ!それにリュー君は傷付かない!あの人は凄い人なの!誰にも傷付けられない最高の人なの!」

「…………………………………………………へ?」


可笑しな事を言っていないのに、化け物がキョトンとした顔をする。


コイツ、イカれているのか?


いや、あんな事を普通に出来る時点でコイツは異常者だった。


何故、私は気が付かなかったんだ?


それに、やっと知れた…


この化け物がしてきた悍ましい行為を。


この女は…この化け物は……


「何で殺したの!リュー君を殺すなんて酷いにも程がある!お前の方がよっぽど化け物じゃないか!」


そんなお前がどうして幸せな顔が出来るのだ?


不幸ぶって、リュー君を汚して、その存在を貶めようとしてるではないか!


コイツは化け物だから、リュー君を傷つけられるのだ。


その上で、罪を相手に押し付けるという暴挙まで働くとは…


許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない!


「此処で死ね、化け物。地獄へ落ちろ!」


続く

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る