マシンのような読書習慣


 こんばんは。カメラを向けられると中指を立てたくなる木元です。バンドをやっていた所為でしょう。


 暫く小説を書く事から離れていたのもあり、もっと本を読む習慣を付けようと考え、年明け辺りから月に一冊は本を読もうと決めて実行中なのです。最近プレイしていたゲームが丁度、実在する本をネタにしており、そのネタになった本を全て読破するのを今の所の目標にしています。普段読まないSFが主なので、新鮮ですね。


今年に入って読んだ本

 円城塔:Self-Reference ENGINE

 夢野久作:少女地獄(これは私が夢野久作好きなので読みました)

 スタニスワフ・レム:ソラリス

 宮澤伊織:そいねドリーマー

 グレッグ・イーガン:順列都市

 飛浩隆:グラン・ヴァカンス 廃園の天使Ⅰ


今読んでる本

 北山猛邦:『クロック城』殺人事件(前々から気になってたので読んでます。とても好みで作家さんのファンになりました)

 シオドア・スタージョン:夢みる宝石(ここ数日はクロック城が気になり過ぎてほったらかし気味)


 本はkindleで買うようになったので読む直前まで気付かないのですが、長編が殆どでした。画面を見て読むのは勿論ですが、家事や他の事をしている合間に、iPhoneの読み上げ機能を使ってイヤホンで聴く時間も長かったので、読むペースがやたらと速くなってます。紙で読んでたら半分にも届いていません。


 本を聴くという形に違和感を覚えないのは、十代の頃、ラジオに夢中になっていた経験のお陰だと思います。オーディオブックに馴染めない人がいるのは、この辺りが理由なのかなーと思ったり。今はYouTubeでも投稿されていますが、朗読に慣れていると、頭に入って来やすくなるのではと感じます。


 私は、仕事と公募用長編の執筆に加えて、実は二月頃から資格の勉強もしてまして時間が取りにくい状況なので、効率化の為に本を聴くという手に出ました。これが性に合っててビックリ。執筆って、書いてばかりだとネタやアイディアが出て来なくなるじゃないですか。それが減ったのでとても助かっています。息抜きにゲームしながら本が読めるなんて、なんとスバラシイいんだと感動しています。攻略に音が要るゲームだと出来ませんけどね。家事をしながら聴くと気晴らしになるのもとてもいいです。また合理性を求めてマシンみたいになってますけれど。生活を客観視してみると偏りを思い知りますねホント。


 今年に入って読んだ本で一番面白かったのは、グラン・ヴァカンスでした。続き物だそうで、続編を買おうと思ってます。季節を夏に固定された、ネット上のリゾート地で暮らすAI達の話です。人間の為に作られたそうですが、長らくほったらかされているようで人間はいません。


 意味が分から無さ過ぎて笑っちゃったのは、Self-Reference ENGINE。同じ世界を舞台にした連作短編なんですけれど、どれも本当に意味が分かりませんよ。床に大量のフロイトが埋まってたり、靴下が喋ったり。読み切りましたし、医者の話が一番好きですけれど、これってどんな話の小説? と訊かれたら、「読んでも読まなくても意味不明だし、文学を楽しめる人じゃないと到底読み切れないやつ」って答えます。面白い面白くないじゃなくて、楽しめるか楽しめないかって表すのが、適切なんですかねえ……? 皆さん読んだ事あります? 説明に困るでしょこの作品。方向性は全く違うけれど、私にとっては怪奇小説より変な小説でした。


 でもこれも読書の楽しみの一つだよなあと、半分も理解出来ないまま読み終えました。読書って頭の中がどうなってるのか、マジで分からない人と出会えるし、それを至近距離で観察出来る。作品が長編であればある程。


 それでは今回はこの辺で。


 よい一日を。

 


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