第38話 責務

……次の早朝ガトレイは人間世界に出発しようとしていた。


城の外にはサナとガトレイの部下がお見送りをしていた。


「ガトレイ様、次はいつお戻りになるのでしょうか」


「…そうだなサナ、1ヶ月ぐらいは戻って来れないと思っといてくれ」


「分かりました。……ケガなように祈っております」


「おいおい。今回は騒動を起こすために行くのではないぞ」


そう今回は人間世界に行く目的は裏の組織とのコンタクトを取り今後の方針を話し合うために行くのだ。


「…まぁー問題を起こさない用にはするよサナ。……では行ってくるよ」


ガトレイは城を後に人間世界に行ってしまった。


「………ガトレイさんは無事に帰って来るんですか?今から行く所はろくでもない奴がたくさんいると聞いているんですが……」


ガトレイの幹部の1人がサナに質問をする。


「………分かりませんこればかりは、でもこの国の運命が掛かっているのです。国の事になるとガトレイ様は何としてでもやり遂げるでしょう」


「……俺達も一緒に同行すればよかったのでは?」


「いえ、ガトレイ様は1人で行くとおっしゃいました。だからあなた達の同行はいつ用ありません。だからあなた達はガトレイ様の帰りを待っていればいいのです」


そうサナはガトレイの幹部に言い城に戻った。


「……相変わらずサナさん冷たいなー もうちょと俺達を信用してほしいぞ」


「……仕方ないよ。サナさんはガトレイ様に一途なんだから俺達がガトレイ様と一緒にいる事が不愉快なんだろ。大人しくしといた方がいいぞ」


「そうだなぁ。大人しくしとくかー」


幹部たちは自分に言い聞かせた感じなり城に戻って行った。




……そして、視点は変わり魔王所にいる幹部視点に変わる。


「……ジキルさん本当に人間世界に行くのですか?」


魔王の幹部ロココがジキルに質問をする。


「……あぁ、お前達が頑張っているのに俺だけが働かないのは不満だろ?」


「いや、そんな事は思っていませんよ。ただ何故人間世界に行くんですか?」


「……何でなんだろうな……俺も良く分かっていないんだが体がそうさせるんだ。……まぁー人間世界で爆発が起きた後も見に行って見たいし、もしかしたらジャキ王にも会えるかもしれんから行くとするよ。お前も行くかロココ?」


「今回は遠慮しときます。僕もやる事があるのでここに残ります」


「そうか。お前も色々やる事あるもんな。お前は自分の責務に専念しな」


「はい。……後人間世界に行くんであればウラス王国に寄ってくれないですか。そこにナージがいるんです。少し顔を合わせてやって欲しんですが……」


「あぁーいいぞ」


「ありがとうございます。では、この紙に住所を書いときますね」


ロココは紙にナージがいる場所の住所を書きジキルに渡した。


「…ナージに渡す物とか無いのか?ないのなら俺は行くぞ」


「はい。大丈夫です。アイツにはそんな物要らないと思うので」


「…………じゃー行くとするよ」


ジキルは人間世界に行ってしまった。


「……ジキルさん……人間世界に行って何をするんだろ……まぁー考えても仕方がないか」


ロココは城に戻り自分の仕事をするのだった。


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