第29話 大悪鬼

「…久しぶりの融合だったが、上手くいって良かったよ」


「ピピ 高生命エネルギーに変化しました。破壊をします」


「…もう破壊は出来んぞ。俺達が融合したからには容赦はせんぞ‼」


すると大悪鬼は一瞬でゼガスの間合いに入った。


「おらぁ‼」


ゼガスの足にパンチを繰り出した。


ガーーン‼


ゼガスの足は装甲版が剥がれ足からコードやら部品が溢れ出てきた。


「おぉぉぉぉ!どらぁ‼」


大悪鬼は連続ラッシュをゼガスに放ち巨体のゼガスを吹き飛ばした。


ズガーーン‼


「さぁー終わりにするぞ‼」




……場面は変わりロココ視点になる。


「……ナージ……ナージ……何処にいるんだ……」


ロココは荒れた街でナージをずっと探していた。


「……‼これは‼」


ロココは微量だがナージの魔力を感知をした。


「そこにいるのかナージ!」


急いで魔力を感知した場所に向かうロココ、そしてその場所に行くと確かにナージがいたが……


「……ナージ……お前……」


ナージはほとんど生が無かった。体からは大量の血が出ており片腕が無くなっている状態だった。もうすぐ死ぬ寸前だ。


「ナージ‼しっかりしろナージ‼」


ロココはナージに回復魔法ヒールをかける。


「…ダメだ。俺の魔法練度ではナージの傷が治せん」


ロココの魔法ではナージの傷は治らなかった。ナージはそれほどの重症である。


するとナージがかすかだが小さい声でロココに話しかけた。


「……アイツを……何とか……捕まえ……たぞ……」


ナージが指をさした。その指をさした先にはDr.ペックスがいた。Dr.ペックスは気を失っているのかその場で倒れこんでいる。


「……アイツから……聞くんだ。ロボットの……止め方を聞くんだ……」


「……あぁ、分かったよ」


ロココはナージの言う通りにし、ロココはDr.ペックスの方に歩き出した。


「……おい、起きろ……」


ロココはDr.ペックスに声をかけるがDr.ペックスは気を失って返事は無い。


「起きろって言ってるだろがぁー‼」


ロココはDr.ペックスを胸ぐらを掴む。


「あ、あっ⁈」


Dr.ペックスは胸ぐらを掴まれた勢いで目を覚ましだした。


「おい‼あのロボットはどうやって止めるんだ‼」


「……状況が飲み込めん。……どけ」


Dr.ペックスはロココ振りほどいた。Dr.ペックスは服の中に入っていた望遠鏡を取り出した。そして遠くの方にいるゼガスを見だした。


「なっ!ゼガスはもうファイナルモードに入ったのか!相手は誰だ!」


「……相手はジャキ王様と鬼人族の王ガオウが相手なはずだ」


「……なるほど、その2人の相手ではゼガスは勝てないかも知れないな」


Dr.ペックスは落胆をする。


「……だが、まさかもうファイナルモードに入ってるとは思わなかったぞ」


「……そのファイナルモードになったら何か問題でもあるのか」


ロココはDr.ペックスに聞き返す。


「あぁ、アイツはもう暴走ロボットだ。破壊だけしか考えていないロボットだ。私の言う事も聞かないだろう」


「なっ!もう止められないだと!」


「そうだ。元々はファイナルモードは最終フェーズに使うための奴だ。だが、ゼガスはあの2人に相当追い詰められ独自で判断をして使ったんだろう。……しかしファイナルモードになると機体のパワーアップ、機体の硬さも上がるのに装甲版が壊されている。あの装甲版は超メタルダイヤモンド合金で作られてるのによく壊せたものだ」


Dr.ペックスは何故か知らないが2人の事を関心していた。


「おい!ふざけた事を言ってるとお前の命は無いぞ!」


「……命は無い?フフフそれは君達の方もだよ。あのゼガスはカウントダウンを始めている」


「カウントダウン?」


「そう、アイツは自爆のカウントダウンがもうすでに始まっているんだよ」


「自爆だと!」


「フフフそうだ。ゼガスはファイナルモードに入ると自動的に自爆のカウントダウンが始まる。その威力は国が1つ消せるぐらいの威力だぞ。だから君達は今すぐに逃げた方がいいよ。まぁー逃げても無駄だと思うけどね」


「……ふざけるな!」


「ハッハッハッハッ‼」


Dr.ペックスは大きく高笑いをする。


「……だが、1つだけ助かる可能性はあるぞ。私もまだ生きたいからな」


Dr.ペックスはロココに言う。


「それは何だ‼」


「ゼガスの首の後ろに装甲版で隠されているがそこに非常用緊急ボタンがある。それを押せば自爆が止まるかもしれんぞ。だがその緊急ボタンは誤作動が起きた時の用のボタンで自爆を止めるためのボタンでは無い。賭けてみるか?」


「……こいつ‼」


ロココはDr.ペックスをぶん殴った。そしてまたDr.ペックスは気を失った。


「どうやってボタンを押すんだよ!あの巨体が動いてるなかで装甲版を剥がしボタンを押す。無理な事だ‼当てつけを言いやがって‼」


ロココがそう言ってるとナージが声出しロココに話しかける。


「………ロココ……行け……ジャキ王様に伝えるんだ……もしかしたらジャキ王様なら出来るかもしれない。……だからこの事を早く伝えるんだ」


「……けどお前を置いて行く事は出来ないぞ」


「……行け‼早く行くんだぁー‼」


ナージは大声を出しロココに怒鳴りつけた。


「……分かった。行くよ……くたばるなよ」


ロココはナージに一言伝えた後、急いでジャキの所に行った。



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