第9話 最強の子2
とうとう屋敷に着いた。久しぶりにアイシャに会う楽しみだ。アイツの成長ぶりが見れるのは俺もうれしいことだ。
「魔王様、アイシャ様は多分庭の方で勉強をしていると思います。案内します」
キアが庭を案内してくれた。屋敷の角を曲がった先に暗めのピンクグレージュ色の髪の女の子がいた。間違いなくアイシャだ。
「………アイシャ久しぶりだな。元気にしてたか?」
「……」
アイシャに挨拶をしたが返事がない。無視をされてしまった。何年も会っていないから怒っているんだろう。
「おじさん誰に挨拶してるのそれ私の分身よ」
後ろを振り向くとそこにソフトクリームを食べているアイシャがいた。言われるまで気づかなかった魔力で作った分身だと触っても本物の人間みたいな感触がする。
「ちょっと気安く触るな」
驚いた。感情まであるのか。アイシャの奴物凄い魔術を習得をしやがった。ここまでの完成度の高い分身は初めて見る。俺も分身は作れるが人間みたいに感情がありちゃんと実態がある奴を作れるのは多分アイシャだけだろう。
「おじさんまだこいつは未完成なんだ。ちょと気が強くてね、改良が必要なの」
これでまだ未完成なのか。十分過ぎる完成度なのにアイシャの奴他にどんな魔術を習得をしたんだ。
「所でおじさん久しぶりだね。遊びに来たの?キア、おじさん達にお茶を出してあげて」
「かしこまりました。お嬢様直ぐにご用意します」
キアはお茶を準備をするために屋敷に戻った。
「まぁーおじさん座りなよ私がもう一人いるけど、後ろのいる付きの人も座って」
「いえ、私が座るのはジャキ様の許しがないと」
「いいから座れ女!」
突然アイシャからとてつもない魔力オーラを出した。一瞬でこの場を埋め尽くす殺気のあるオーラだ。
「はっはい。わかり…ました」
ミアが委縮してしまった。それに俺以外の命令をまともに聞かなかったミアが無理やり力で言い聞かせやがった。しかし、急にオーラを出される俺もビビってしまう。やはりアイシャはバケモンだ。
「で、今日は何しに来たの?」
「あぁそうだ。アイシャに頼みたいことがある」
「私に?珍しいねおじさんが頼み事をするなんて」
あまりアイシャを巻き込みたくはなかったが、今のアイシャの実力であれば巻き込まれても一人で解決できるだろう。それにこれはアイシャだけしか頼めない事だ。
「これはアイシャしか頼めない事だ。お前に人間界と悪魔界を繋ぐ道の門番をしてほしい」
「門番?門番ならおじさんの部下に頼めばいいじゃないの?」
「確かにそうだ。だが近々大きな戦争が始まるらしい。悪魔と人間の争いは避けたい所なんだ。だからそのもめ事が起きる前に人間であるアイシャに止めてほしんだ。もしそこに悪魔が門番をして争いになったら戦争の引き金になるかも知れないから実力のあるアイシャに頼みたいんだ」
無理承知の上でアイシャに頼んでいるがアイシャに危険な目に合うかもしれない。だが、戦争になって大きな被害を出すよりわ…
「私は却下」
早くも却下されてしまった。
「第一に私はまだ学生で未成年だし、そんな危険な事を私に押し付ける?」
「アイシャしかできない事なんだ」
「……私に頼ってくれるのはうれしいしおじさんには世話になっているから協力はしたいけど無理ね」
当たり前の話だ。こんな危険な事を了承してくれるわけがない。…他の奴に頼むか。
「……ただし私の条件を聞いてくれるならやってもいいわよ」
「条件?」
「1つ時給2万円でやる事2つ個室を用意する事3つ食事を出す事以上」
「……その3つだけか?」
「そうこの3つだけよ」
何と簡単な条件だ。自分が危険になるかも知れないのに。
「ただし私本人が行くのではなく。この分身が門番をする」
「まさか分身に門番を任せるのか本当に大丈夫なのか」
「ええ、私が保証するわ。私より弱くはなってしまうけど時間をかければそこにいる女を倒せるぐらいよ。試してみる?」
ミアが全力で横に首を振った。相当嫌そうだ。
「分身1人だと心細いと思うから後で2人追加して合計3人でどう?」
願ってもいない事だ。まさかミア以上の分身が3人でアイシャ本人には危険の目に合わない。これは本当に感謝すべきだ。
「ただ分身だったら個室も食事もいらないだろ?」
「私の分身は特別なのよ、おじさんも知っているようにちゃんと感情もあるしちゃんと実態があるみたいなもんよ。食事を取らないと餓死するし個室が無いと機嫌悪くなるし、だから私本人だと思って丁重に扱ってね。特にそこの女」
この分身は本物の人間みたいだ。分身が食事を取らないと餓死をするのは聞いたことが無い。そもそも分身は魔力エネルギーの塊で出来たものだ。だから人間みたいに独自に思考を考える事はまず出来ない。それにこんな高度な分身を3体出す事が出来るとわ。これはアイシャの固有能力
「あっ。ちなみに時給2万と言ったけど1人2万だから。合わせて6万円の時給出してね。このお金は分身が使うから」
「あぁそれは問題ないむしろ喜んで出すよ」
まさか分身がお金を使うのか。本当に人間みたいだ。まぁーとにかく了承してくれ良かった。
「ちなみに何だが
「……
「いや、特に大した事はない。ただ聞いただけだ」
まさかアイシャに
そこにお茶の準備をしに行ったキアが戻って来た。テーブルにお茶を注いだ。そのお茶を味わいながら飲んだ。
「おじさん今日は遅いから止まっていけば?」
「……そうだなそうする事にするよ」
「キアすぐに部屋の準備をして」
「かしこまりました。お嬢様」
またキアは準備をしに屋敷に戻った。それに久ぶりにゆっくり出来る気がする。積もらない話はここまでにして今日はもう休むか。
こうしてジャキは今日の夜ゆっくり過ごすのでした。
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キャラクター紹介
種族:人間族
名前;アイシャ:ホロースト
ステータス
魔力:∞/1000
物理攻撃:400/1000
魔法攻撃:∞/1000
物理耐性:500/1000
魔法耐性:∞/1000
持久力:450/1000
精神力:350/1000
固有能力
・魔力、魔法に関するものは全て無限になる。
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